~Point~顔は自分でつくるもの
顔の表情は、脳から伝わる感情を表す感覚器の集合体だそうです。喜怒哀楽によって表情は形成されていくため、DNAだけではなく、たどってきた人生の軌跡、経歴、精神史などにより、顔はつくられているのです。
あの人はいい顔、いい笑顔、いい表情をしていると言われるようになりたいものです。
Last chapter
そして、経済産業局「平成13年度即効性地域活性化コンソーシアム事業」にて「ハイドロキノンによる新美肌製品の研究開発」プロジェクトに携わらせていただくにあたり、さらに多くのことを学ぶようになりました。美容関連企業の役員やCEO・CFOを経験させていただき、私はあらためて、日本の美容分野の技術力や安全性の素晴らしさを知ることとなりました。
「SHQ-1」の開発・研究を通じ、多くの皮膚科専門の教授・医者・薬剤師・看護士・エステティシャン・製薬会社や化粧品会社の研究員の方々との会議やミーティング、開発プロジェクトを通じて多くのことを学ぶことになりました。
何より、製品開発によって美容・医療現場での患者さんが、外見コンプレックスから解放されて自信を取り戻し、美しくなり、健康になっていく姿や声に、実際に触れた経験が、私の世界観を大きく変化させました。そこで美肌というものにとても魅力を感じたのです。この開発でもっとも勇気と喜びを頂いたのは、やはり皮膚科の患者さんからの感謝の声です。
ある患者さんは、頬にできた大きなシミにコンプレックスをもち、自信を失い、人前に出ることさえ躊躇するようになっていたそうです。そこで皮膚科の先生に相談して、ハイドロキノンのシミ取りクリームを処方していただいたのですが、敏感肌のため赤くなり被れてしまったそうです。諦めかけていた時、「SHQ-1」の存在を皮膚科の先生が学会発表で知り、さっそく、その患者さんに処方したところ、被れることも赤くなることもなく使用でき、効果もしっかり出て、シミがなくなったそうです。
その後彼女は、自信を取り戻すことができ、元気に積極的に生きることができるようになったというのです。
そのお話を聞き、開発した製品が実際にシミを消すという効果効能が出たことも喜びでしたが、何よりその結果、患者さんが自分に自信を持ち、元気に生きられるようになった事実が、このプロジェクトを続けてきたことの喜びでした。
そのような経緯を経て、私のほうでさらにドクターズコスメを、事業組合組織(LLP)を通じて共同開発を行い、テストマーケティングを開始、製造販売を開始いたしました。そしていろいろな問題点のブラッシュアップをしていきました。
医療現場向け化粧品、ドクターズコスメとしてはクレームが未だ1件も無く、ドクターや薬剤師、エステティシャンからの評判もかなり良くなっています。
その後さらに、化粧品としてマーケットリサーチを行った際、原料としての問題点が出てきました。もっともシミ等に悩む日本人女性層は、30代から50代の、働き盛りの女性たち。同時に彼女たちは、乾燥肌にも悩んでいる。ですから、保湿および肌への質感が要求されてくるのだ、ということを知りました。
そのため、従来の製造方法では化粧品原料として品質に限界がありました。さらに粒子を細かくし、保湿を高められる構造にしてほしい、と美容専門家からご指摘をいただき「SHQ-1」のさらなる研究開発に着手しました。
その際、今までの研究経緯を生かし、成分は同じものを使い、まったく違った製造方法により課題である粒子の細かさや保湿力を高める構造が完成し、現在の「SHQ-1」の誕生に至っています。
ちなみに、製造過程でゴミを出さない、という製法にても特許申請しています。
化粧品の研究開発の目的は、化粧品原料としての「SHQ-1」をブランド化させ普及させることによって、シミ等に悩んでいる女性に、自信をもって生きるためのお手伝いをしたいとの思いで取り組んでいます。ナチュラル素材を活用した質の良いスキンケア製品をお届けできればと考えています。
プロジェクトに関わるまでは、美容・医療についてまったくの素人だった私ですが、今では「美と幸せ」を追求する面白さに魅了され、仕事を楽しんでいます。
Chapter 87
このようにして私は、ハイドロキノンの製品化プロジェクトを通して、美の影響力、美と健康とマインド(精神面)の密接な関連について、知ることになりました。しかし、それまでは美容や医療分野についてはまったくの素人だったのです。それでも私は個人的にボクシングや空手をやっていたため、医療分野にて、患者の立場でお世話になった経験が豊富にあったものですから、その際に素人ながらも身を持って学んだこと、感じたことを簡単にご紹介したいと思います。
まず、空手をやっていた私は、何度も骨折や突き指などをしながらも、トーナメント戦へ出場するため、整形外科(西洋医学)や整体・整骨院・針・気孔(東洋医学)にたいへんお世話になりました。また、ボクシングでは、減量(ダイエット)の方法を勉強する必要がありました。そのため栄養学を独学で学び、減量を試みていたのです。しかし、ボクシングの世界での減量方法は水分をも絶つため、その結果、肌や唇、髪の毛がパサパサになってしまいました。そんな悲惨な状況になったため、スキンケアも学ぶハメになりました。このような経験から、西洋医学と東洋医学との違いや、ここ20年間での医療分野や美容分野の変化も、肌で感じていました。 そこからさまざまなものを学び、自分なりに取り入れていったことや気づきがありました。
西洋医学では、不都合な部分やトラブルのもとは切り取ってしまえ、という考え方。それに対して東洋医学は、本来、体には不必要なものなど何ひとつない。トラブルがあっても排除しようとするのではなく、「自分が持っている治癒力」を見直そう。そのような考え方に、気づかされたことがたくさんありました。空手やボクシングで無茶をし、傷つき、ボロボロにしてしまった自分の体。しかし、自分の体が持っている治癒力を信じてみようではないか。それがいちばん、大事なことなのではないかと、肌で感じたのです。
そんなことを下敷きに、現在、私は、より安全で健康的な肌環境のため、 「肌が本来持っている7つの自然治癒力」を引き出すお手伝いをしようと決めました。
「安全で健康的な肌環境」とは、いくつもの美容・健康関連商品による過剰なお手入れを抑えながら、素肌が本来持っている7つの自然治癒力を最大限に引き出すこと。そして、適切・適量な医療・美容成分のサポートにより、自然で美しい、健全な素肌環境へと導くプロセスと成果を意味しています。
Chapter 86
経営コンサルタントの私が、医療・美容分野に強く興味を持ち、美容を語るようになったのは、ある研究プロジェクトに携わったお陰でした。
そのプロジェクトとは、経済産業局の助成金事業で「平成13年度即効性地域活性化コンソーシアム事業」というものです。テーマは、「ハイドロキノンによる新美肌製品の研究開発」。世界的に有名な「ハイドロキノン」という成分が、日本では薬事法改正により医療機関だけでなく化粧品にも配合できることになったことで、美容分野で大きく注目されていました。
しかし、それはハイドロキノンという原料成分が持っている不安定性さのせいで配合がとても難しかったこと、また、刺激が強く配合量によっては肌に負担をかける可能性がある……等々、さまざまな問題点がありました。それらを解決し、医療分野および化粧品、美容分野でも流通しやすい製品を開発しようという研究プロジェクトでした。
そして開発されたのが「SHQ-1」(安定型徐放性ハイドロキノン)という画期的な美肌化粧品です。
Chapter 85
そもそも現代の日本人は、体や肌を"洗い過ぎ"です。それが肌荒れの直接の原因になっている人もいるくらいです。特に女性。毎日お風呂に入るのは結構ですが、その度に、ボディソープをたっぷり使って、泡で全身モコモコにして洗っている人が多いのではないでしょうか。実は、洗い過ぎたら肌の常在菌はみんな死んでしまいます。
洗い過ぎた肌は、いわば爆弾を投下した後の焼け野原のようなもの。そんな状態の肌はどうしても悪玉菌の方が繁殖するのが早いので、まさにトラブル発生寸前です。とても危険な状態なのだということを、ぜひ知っておいてください。
また、洗い過ぎがいけないのはもう一つ、肌をこすって傷つけてしまうこと。ゴワゴワしたスポンジや、硬いボディブラシなどでゴシゴシこすれば、見えないけれど小さな傷がたくさんできてしまうのです。その小さな傷は、すぐ治るかもしれませんが、また次の日、同じようなことを繰り返していると、同じように傷がたくさんでき、それを治し……ということの繰り返しでは、肌の老化がどんどん早まるという結果を招いてしまいます。肌は、乾いたタオルでちょっとこすっただけでも傷ついてしまいますので、本当にやさしく扱わなければなりません。
ですから当然、洗い過ぎも怖いことです。メイクをする顔は毎日洗うとしても、体は、毎日せっけんを使って洗う必要はありません。例えば皮脂の分泌が激しい男子高校生なら、毎日全身を泡立てて洗っても構いませんが、20歳以上の女性が同じことをしてはいけません。分泌物の多いところや気になるところだけ、せっけんを使えばいいのです。それも、しっかりと泡立ててキメ細かなクリーム状の泡をつくり、肌をそっと撫でる程度に。あとは全身をシャワーで流すだけで充分、汚れは落ちます。もちろん、各々の肌質や季節、その日の汚れ具合によって決めればよいでしょう。
肝心なことは、「毎日せっけんで洗わなければ気持ちが悪い」などの、単なる思い込みや根拠のない習慣ならば、洗いすぎて肌に悪い影響を与えている可能性が大きいということです。一般的には、年齢を重ねるにつれ、せっけんを使う頻度は減らしたほうがいいでしょう。
本来、肌と共存している常在菌。そのうちの悪玉菌だけを殺そうとするからバランスを崩してしまうのです。そのような考え方ではなく、悪玉菌と善玉菌のバランスを保つことを考えるべきでしょう。そして、肌の菌環境を整えれば、肌はもともと健康で美しくある力を持っているのですから。
~Point~顔は自分でつくるもの
顔の表情は、脳から伝わる感情を表す感覚器の集合体だそうです。喜怒哀楽によって表情は形成されていくため、DNAだけではなく、たどってきた人生の軌跡、経歴、精神史などにより、顔はつくられているのです。
あの人はいい顔、いい笑顔、いい表情をしていると言われるようになりたいものです。
Chapter 84
日本人は特に、清潔にしすぎる傾向があります。少し以前のことですが、「抗菌ブーム」といって、あらゆるアイテムに関して「抗菌グッズ」が続々と発売されました。殺菌剤が配合されたおしぼりやウェットティッシュは当然のこと、カバン、靴下、歯ブラシ、下着、マスク、文房具にいたるまで、さまざまな抗菌加工されたグッズが流行。そんな日本人の"清潔好き"は、実は肌の健康を保つためには必ずしも良い傾向とはいえませんでした。
なぜなら、清潔にしすぎたあげく、身の回りの菌を滅菌していたら、かえって抵抗力が弱くなってしまいます。そもそも、美肌と"菌"は切っても切り離せない存在。肌のみならず、私たちの体自体が、菌と共存共栄の関係なのです。菌たちによって体の環境が保たれ、それによって健康な体が保たれています。
肌も、もちろん菌と共存しています。肌の表面には常在菌といって、いろいろな菌がすみついています。菌=汚い、というイメージをもっている人も多いと思いますが、これは不潔なことではありません。自然の摂理なのです。朝晩ていねいに洗顔している人でも、菌はゼロにはできません。逆にゼロになってしまったら困ります。
この常在菌にはいろいろな種類があります。中には、不潔にしていると増える大腸菌や緑のう菌もありますし、ニキビの元となるアクネ菌のような菌もありますが、反対に、肌にとって良い働きをしてくれる菌もあるのです。
また、洗顔のしすぎも同じ。例えばニキビができやすい人は、殺菌作用の高いせっけんで毎日洗っていたり、その後にこれまた殺菌力の強いアルコールたっぷりの化粧水をバンバンつけているのではないでしょうか。それはあきらかに洗い過ぎですし、ニキビが治るどころではなく肌荒れを起こしてしまいます。ニキビはアクネ菌が原因で起こるとされていますが、菌バランスさえ正しければ、アクネ菌は善玉菌でもあるのです、あまり知られていませんが。実はニキビというのは、菌のバランスが乱れて「アクネ菌が暴走して起こる」ものなのです。
常在菌のバランスさえ良ければ、アクネ菌でさえ肌を潤す善玉菌なのです。しかし、殺菌や洗い過ぎによって菌のバランスが乱れると、アクネ菌が異常繁殖してニキビをつくってしまうというわけです。
つまり、常在菌には大きく分けて、肌をキレイにしてくれる「善玉菌」と、肌にマイナスに働く「悪玉菌」があるということです。
善玉菌だけが働いていれば、肌はもちろん美しく保つことができますが、残念ながら人間の体はそんな数式のようにできているわけではありません。それを、"抗菌""滅菌"と菌を恐がって、必要以上に清潔にしようとすれば、悪玉菌のみならず善玉菌も一緒になくなってしまうことになります。健康のためにも美肌のためにも、喜ばしいことではありません。
Chapter 83
メイクをしたら、いつもの洗顔に加えてクレンジングも使用してのW洗顔が常識になってきています。クレンジング剤には、オイルタイプ、クリームタイプ、ジェルタイプがありますが、どれでもお好みによって選べばいいと思います。
では、それぞれのタイプはどのような違いがあるか、ご存知でしょうか。
まず大切な事は、①「選ぶ基準」です。洗浄力、つまりメイクの落ち方です。単純に洋服の汚れと同じで、洗浄力が強すぎれば生地はぼろぼろになったりよれたりします。ですから洗濯の例でいえば、洗剤を汚れの種類や洋服の生地素材によって選ぶのと同じように、メイクによってクレンジングも変えるのが正解です。
休日のナチュラルメイク、仕事メイク、勝負メイク、冠婚葬祭メイク、その時によってメイクの濃さや仕方はさまざまなはず。また日焼け止め、UVメイクの量によってもクレンジングは変えるべきでしょう。
オイルタイプは洗浄力が強いです。一方、クリームタイプは弱い。理由はメイクとのなじみの問題です。洗顔時間は、なじみやすいオイルタイプの方が短いです。もともとオイルタイプが主流でしたが、肌にやさしいものを、というコンセプトで作られたのがクリームタイプ。植物性の油は肌にはやさしいけれど、メイクの落ちが悪く、それを補うために、肌に負担をかける界面活性剤をたくさん入っています。「植物性だから安心」と単純に思ってしまうのもよくありません。
また、ジェルタイプは、オイルやクリームのべたつき感や扱いにくさを解消した商品です。ですから、手に取った時や洗いあがりのサッパリ感が特長です。ここまでは基礎情報。 次に大切なことは、②「自然治癒力を高めるため」のクレンジングや洗顔方法です。まずは肌を傷めずにしっかりメイクを落とすこと。肌を傷めるのは洗顔時の摩擦や配合成分です。実は配合成分で焦点となる「界面活性剤」も多種多様なものがあり、一概に悪いわけではないので過敏になる必要はないのです。あくまでも、商品を販売するための宣伝文句や手法に惑わされないよう、正しい情報を知りましょう。配合成分は、日本では製品開発時に多くのテストをクリアしなければ商品化されません。少なくとも私が立ち会った開発では何の心配もありませんでした。
最後に大切な事は、しっかりメイクを短時間で落とし、③「その後のスキンケアで保湿を充分行う」こと。つまり肌環境を洗顔前の水分状態に近づけ、自然治癒力を助けるケアをすることが大切なのです。
以上、クレンジング剤を選ぶにあたって気をつけることを述べましたが、では、実際にクレンジング剤を使う際、どのような点を心がければよいでしょうか?
まず、何より大事なことは、とにかく「量をたっぷり使うこと」です。大さじ1杯くらいは使ってください。
そして、絶対にゴシゴシこすらないように。マッサージの際も同様ですが、顔の皮膚は、たいへんデリケート。皮膚を引っ張るのは禁物です。少ないクレンジング剤でゴシゴシこすっていたら、すぐシワになってしまいます。たっぷりの量を使って、円を描くように、優しく肌になじませましょう。皮膚の薄いところ、目のまわりなどは特に注意してください。反対に、小鼻や額などはそれほど神経質にならなくてもOKです。
"しっかりアイメイク"をしたときは、先にアイメイク専用のクレンジング剤で落としてからの方がいいでしょう。
Chapter 82
私たちの肌を覆っている皮脂量が極端に少なかったり、バランスが崩れて水分だけ、または油分だけが多くなると、肌が乾燥してしまいます。乾燥が激しくなると、粉ふき状態になってしまった経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。これは、第4章でも述べているように、セラミドが足りなくなって、角質層の一部がはがれてしまったものです。本来ならば、細胞は生まれてから約28日後に垢となって自然に皮膚からはがれ落ちます。ところが、セラミドが足りなくなると、28日も経たないうちにはがれ落ちてしまいます。これが「肌荒れ」と呼ばれる状態です。こうなると、防御壁である角質層がはがれ落ちてしまっているので、外界の刺激が直接、細胞の層にまで届いてしまいます。その結果、赤味やかゆみ・炎症を起こしやすいのです。この状態が敏感肌です。
では、こうなってしまった肌にはどのようなスキンケアをすればいいのでしょうか。「乾燥」によって、いろいろなトラブルが引き起こされてしまいます。この乾燥を解決するにはどうすればいいかというと、なんといっても水分補給がカギです。化粧水はバシャバシャとつけましょう。できれば2~3回と重ねづけすると効果的。油分が多くて水分が足りない肌も、潤いを存分に与えると、油分の分泌が抑えられ、バランスのとれた肌になります。油分が足りない人は、この後にクリームか乳液を塗り、水分が逃げないようにしましょう。でも「化粧水をたっぷりつけているのに、肌がカサつく」という人は多いでしょう。実は、化粧品のほとんどが、トラブルが起きている角質層の中まで浸透しません。ですから、肌の表面だけ潤っていても、根本的な解決にはならないのです。こうした角質層のトラブルには、第4章で述べたような保湿を実践してください。角質層への水分の浸透を助け、細胞の修復がスムーズに行われるよう留意して、毎日のスキンケアをしましょう。そして、敏感肌の場合、肌のいちばん表面にある角質層を、ベストな状態に保つことがポイント。皮脂量を一定に保つこと、常在菌のバランスを保つことが大切です。肌の表面が健康なら、外部からの刺激にも負けません。生まれつきや、体質という要素もありますが、敏感肌もバリアゾーンを保つことによって、改善していくことは可能です。また、炎症を起こしてしまっている人は、洗浄力の強い石鹸や、アルコールの入った化粧品など、刺激の強いものは避けましょう。炎症がおさまるまで、刺激の少ない化粧水を使って、たっぷり水分補給をしてください。
Chapter 81
肌荒れや、吹き出物等の原因となってしまう便秘。なぜ、便秘は肌によくないのでしょうか。
それは、便秘により腸内細菌のバランスが乱れて悪玉菌が増え、それが活性酸素をさせて老化を促進します。また、善玉菌が減少し、美肌にとって必要なビタミンB群の合成が妨げられることも関係しているといわれます。腸と肌は、深い関係にあるのです。
では、食事で便秘を解消することはできないでしょうか。
便秘対策として、ふだんから心がけておきたいことは、食物繊維や乳酸菌などをなるべく食べることです。食物繊維は、根菜類やコーン、きのこ、こんぶ、ひじきなどに多く含まれています。また、乳酸菌は、ヨーグルトなどの醗酵食品からとることができます。
そのほか、ビタミンB群、鉄、各種ミネラル、食物繊維などがバランスよく含まれている玄米もおすすめです。
Chapter 80
日焼け止め化粧品の効果は、塗る量が少ないと下がってしまいます。例えば、SPF(Sun Protection Factorの略)値20のものを塗っても、量が少なければSPF値10程度の効果しか得られないこともあります。日焼け止め化粧品はたくさんつけすぎると、ベタついてイヤという人もいるようです。その場合は、頬骨あたりだけ少し厚めに塗りましょう。紫外線によるシミは、頬骨あたりからできはじめることが多いからです。
また、日焼け止め化粧品の上に、パウダーファンデーションを重ねるのがポイント。
まず、リキッドタイプやクリームタイプの日焼け止め化粧品は、肌にのばしやすいという特徴があります。界面活性剤の配合量の多さは商品によりますが、その界面活性剤の全てが肌に悪いわけではなく、日焼け止め化粧品は紫外線対策として落ちにくい方が、効果があります。そのため、しっかりとしたクレンジングや洗顔をしないと、落とし残しが肌荒れの原因になります。もちろん、肌の水分をカバーしてくれるため保湿効果はあります。
そのようなわけで、ファンデーションに保湿効果を求める場合はリキッドやクリームタイプの選択がベターですし、紫外線対策ではパウダータイプがおすすめ。ファンデーションではパウダータイプ・リキッドタイプ・クリームタイプがありますので、肌の状態やその日の天候・目的に合わせて使い分けましょう。
つまり確実に紫外線をカットするという目的では、日焼け止め化粧品の上にパウダーファンデーションを重ねると効果的。なぜなら、ファンデーションの色粉は紫外線散乱剤と似ているからです。例えば、レーザー治療をする時に、ファンデーションが肌に少しでも残っていると、レーザーの光が跳ね返されてしまいます。パウダーファンデーションは、とくに日焼け止め効果をうたったものでなくても、UVカット効果があるといわれています。
ファンデーションの中には日焼け止め効果の高いものがありますが、肌の負担になる紫外線吸収剤を含むこともあります。ですから、あえてそのようなものではなく、普通のパウダータイプを選ぶほうが良いでしょう。
~Column~日焼けしちゃったらどうしよう?
日焼けは日光により皮膚がヤケドをおこした状態です。応急処置に冷温布をあて、できるだけ早く皮膚科専門医の診察を受けてください。治療は症状により違いますが、一般的には次のようにします。
冷温布をあてて熱感をとり、ステロイド軟膏をすりこみます。
痛みがあれば鎮痛剤を処方してもらいましょう。ステロイド軟膏を塗って様子をみます。
水泡が大きい時は、患部を消毒して注射器で内容液を吸い出します。これは水泡が破れてばい菌が入り、感染をおこさないように予防するためです。患部にステロイド軟膏やワセリン軟膏を塗り、ステロイド剤を短期間、服用してもらいます。痛みや炎症の程度によっては鎮痛剤や、抗生物質も処方してもらいましょう。
全身に水泡ができて脱水症状がおこった場合は、点滴静注も必要になります。
日焼けしたあとの手入れも重要です。湿疹にならないように抗ヒスタミン剤や軟膏を塗ったり、シミやケロイド状を防ぐにはビタミンB2、Cなどを摂りましょう。
Chapter 79
紫外線を浴びると、私たちの肌は自らを守ろうとしてメラニンの生成を始めます。そして紫外線によるダメージから肌を守ろうとしているわけですが、その結果、うまく肌の新陳代謝が行われてメラニン色素を排出できれば、もとの美肌に戻りますし、シミもできません。しかし、不規則な生活やストレス、肌のターンオーバーがスムーズに行われない等の要因があると、シミとして残ってしまうことがあります。
そんな場合に、ハイドロキノン等の医療処方によってシミを消すことは可能ですが、まずは、もともとの原因である「紫外線をカットする」ことを考えましょう。
太陽の下、屋外で様々なスポーツなどを楽しむことは、心身のリフレッシュにとても有意義ですが、小麦色の肌を求めて海岸で体を焼くというような、不必要な日光浴は避けるべきです。無用な紫外線を浴びることは避けるよう気をつけましょう。また、曇りの日でも、日陰や室内にいても、肌に紫外線が到達する可能性は大です。
赤道近くの国へ旅行する場合も、紫外線防御を忘れずに行いましょう。また、スキーの際、特に春スキーは、照り返しによる紫外線を浴びてしまうことが多いので、注意が必要です。山では空気の層が薄く澄んでいるため、平地よりも紫外線が強いことも知っておきましょう。
日傘、広いつばが全周にある帽子、アームカバー、長袖、長ズボン等により、皮膚に到達する紫外線をできるだけ減らすことが第一です。そして、皮膚には最後の砦として、日焼け止め(サンスクリーン剤)を塗ります。
Chapter 78
「セロトニン」の原料は「トリプトファン」という必須アミノ酸です。この「トリプトファン」が、延髄(えんずい)のほう線核に入らない限り、「セロトニン」は生まれません。
「トリプトファン」は人間の体内で作ることができないので、食物から摂るしかありません。また、「トリプトファン」だけでは「セロトニン」にならず、必ず「ビタミンB6」が必要です。「トリプトファン」は肉類に多く含まれており、しかも満腹感は「セロトニン」によって感じるため、「お肉をとらずにダイエット」は実は間違い。しっかり「ビタミンB6」を食物から摂りましょう!
「セロトニン」は、感情や情動だけではなく、食欲、睡眠・覚醒リズム、生殖、運動、体温、呼吸、消化、心臓などにも密接に関わっています。実は、体内の「セロトニン」の90%が消化管に、8%が血小板の中にあります。そして残り2%は脳内にあります。
以下に、「セロトニン」の増減によって起こりうる体の異変をご紹介しましょう。
「セロトニン」量のもっとも多い消化管では、消化管の運動(収縮と弛緩)による食物の攪拌(かくはん)、消化、食物を次第に下方に輸送する蠕動(ぜんどう)運動(うんどう)が活発になされています。
それは、主としてその部分の神経にある「セロトニン」による筋肉への刺激のためとされています。
また、異物を食べたりすると嘔吐中枢が刺激されて吐き気が起こります。嘔吐中枢は神経から出される「セロトニン」によって刺激され、興奮し、嘔吐が起こります。
そして「セロトニン」が少ないと便秘になりやすく、抗ガン剤などで「セロトニン」が増すと嘔吐がおこりやすくなります。
「セロトニン」を分泌するほう線核は、呼吸中に「セロトニン」を送って呼吸量を調節しています。 ほう線核は毛細血管中にセンサーを持っていて、血液中の成分や酸素量をチェックしています。体内の酸素量が不足した時、ほう線核は「セロトニン」の分泌量を増やし、呼吸中枢を刺激します。でも、酸素不足を感知しても、「セロトニン」が少ないと呼吸中枢を充分刺激できません。酸素が不足したままになってしまうのです。その結果、息苦しくなり、睡眠が何度も中断され、熟睡できません。いくら睡眠時間をたっぷりとっても寝不足状態になっている人は要注意です。
睡眠サイクルにはレム睡眠(夢を見る時期)とノンレム睡眠(深い眠り)がある、ということを第3章でご紹介しました。「セロトニン」は一日中分泌されていますが、睡眠中は「セロトニン」神経の活動が弱くなっており、深い眠りを演出し、朝方になると「セロトニン」分泌量が増え、覚醒するというリズムがあります。 しかし、「セロトニン」が眠りを深く保てるのは、十分な「セロトニン」量があるということが前提です。つまり、人は眠りについてすぐ、ノンレム睡眠が現れますが、「セロトニン」不足の人はいつまでも寝つけず、深い眠りができないのです。
例えば外国を旅行したときに起こる時差ボケ。これをなおすのは「メラトニン」と呼ばれるホルモンです。実は「メラトニン」は「セロトニン」からできています。 この「メラトニン」の分泌生体時計がセットできなくなると、眠る時間もでたらめになり、ホルモン分泌の規則性もなくなってしまいます(例;成長ホルモンは夜、副腎皮質ホルモンは朝分泌されるなど)。
体温は一般的に、朝起きると筋肉や神経の働きを高めるために上がり、夜に向けて下がります。この変化は、「セロトニン」の分泌量とほぼ一致しています。 ほう線核はセンサーで血液の温度の低下も感知しています。しかし、「セロトニン」が少ないと、血液の温度の低下を感知しても体温を調節する温熱中枢を充分活発化できません。ですから、「セロトニン」が少ない人は一日中体温が低く、冷え性になりやすいため、体の機能をいつまでも活発化できません。集中力の低下なども引き起こしてしまいます。
うつ状態で「セロトニン」不足になると、満腹感がなかなか得られず、太りがちになります。脳内の「セロトニン」量が増えると、食後に満足感、充実感を得ることができます。 また、「セロトニン」は各機能を活発化させるので、基礎代謝が上がり、脂肪を燃焼させます。しかし、「セロトニン」の量が不足すると、視床下部の満腹中枢への伝達が傷害され、さらに耐糖能(たいとうのう)(=上昇した血糖値を正常に戻す能力)も傷害されるため、肥満、糖尿病になりやすくなります。一見やせているように見えても内臓脂肪がたっぷりつくことになってしまいます。
「セロトニン」は太い血管を収縮させ、細い血管を拡張させます(片頭痛と逆)。したがって「セロトニン」が減ると片頭痛になります。「セロトニン」の濃度を急に低下させると必ず頭痛を引き起こし、血液中の「セロトニン」量を増やせば、片頭痛は改善します。 また、片頭痛患者は体全体に「セロトニン」の代謝が阻害されています。頭痛発作時は、尿中や血漿中(けっしょうちゅう)に「セロトニン」が代謝することによる産物が増加しています。これは、頭痛発作時に体内の「セロトニン」が大量に消費され、分解されるためです。
「セロトニン」は脊髄を通って「抗重力筋」(腹筋や背筋など)を常に働かせています。「セロトニン」が少ないと抗重力筋への刺激が足りず、しっかりと働かせることができません。そのため、姿勢が悪くなるのです。 例えば、何かの待ち時間に壁に寄りかかったり、座ったりしがちで姿勢を維持できなくなっていたら要注意!
女性の体内では、「セロトニン」量が1ヶ月周期で増減しています。排卵前後に「セロトニン」量が一番多く、女性が精神的に最も充実しているのはこの時期です。更年期、生理前や産後は「エストロゲン」が急激に減少し、それにともなって「セロトニン」の受容体が少なくなり、うつ状態になると言われています。つまり、女性ホルモンが、「セロトニン」受容体の発現を促進しているのです。
Chapter 77
まず身体そのものの基礎代謝を向上させることが大切です。細胞が正しく働けるように充分な栄養補給をし、成長ホルモン、女性ホルモンと神経伝達物質の適切な分泌により、細胞は一つひとつの再生を活発にさせます。血流とともに全身の細胞の再生を促がし、顔、首、デコルテ、全身の皮膚の再生、シワ、たるみ、くすみ、クマの改善がされていつも美肌でいられます。
化粧品による肌表面のスキンケアも大切ですが、女性ホルモンとのバランスを考えた場合の自然治癒力を効果的に発揮させて今日も10年後も美しく健康で幸せな人生を過ごしていきましょう。
それでもできてしまったシミなどには「ハイドロキノンSHQ-1」配合のクリームで優しくお手入れをしてあげましょう。
~Point~加齢臭(オヤジ臭)と
ホルモンの関係は?
「アポクリン腺」から出る汗がワキガの原因。日本人ほどワキガを気にする民族はいないらいしですね。最近はストレスや食生活変化にともなってワキガの悩みが増えているそうです。脂性分が分泌されると異臭のもとになりますので、肉食中心やスナック菓子を控えたいですね。
ストレスや老化により、男性ホルモンは低下します。男性ホルモンは「パルミトオレイン酸」の分解を抑え、臭いの原因「ノネナール」を抑えるといわれています。女性もストレスや疲労で加齢臭が出ることはあります。
つまり、ストレスで体臭は変わるということです。ストレスが交感神経を緊張させ、発汗するのです。さらに活性酸素の発生とノネナール物質の分泌を促します。それが加齢臭に近い体臭になります。
また、タバコとお酒でさらにオジサン臭に! ネバネバした汗が続くと要注意です。食生活の改善やストレス解消をすることで、かなりサラサラした汗に改善することができます。サウナ・岩盤浴、下半身浴も効果的です。
Chapter 76
落ち着きと安定感をもたらす神経伝達物質、「セロトニン」。セロトニンが不足すると、体が炭水化物を摂りたがるようになり、低体温の症状・脂肪燃焼の遅れ・姿勢とスタイルの衰えなど、美容面にも影響します。また、睡眠障害、うつ気味になることも。
例えば、宝くじが当たったときは、「ドーパミン」が増え、喜び、興奮します。
満員電車に揺られているときなどは、「ノルアドレナリン」が増え、不快になります。
そんな心の高ぶりを鎮め、「ホッ」と落ち着かせ、安らぐ気持ちを作り出すのが「セロトニン」なのです。
例えば、筋肉がほぐれたり、いい匂いをかいだり、心地よい環境、食後のひととき……等々、癒されたと感じた時に「セロトニン」が分泌されます。
セロトニンは分泌を増すことで、ノルアドレナリンの不快感を抑えてくれます。出すぎているノルアドレナリンの量を減らす働きがあるため、ストレスが溜まっているときに温泉に入れば非常に癒されるというのは、セロトニンが増え、高まっていたノルアドレナリンが一気に減らされるためです。
また、セロトニンは出すぎたドーパミンを減らす働きも持っています。そのため、強まった快感が弱まり、落ち着くことで、「もう満足」と行動にブレーキがかかります。したがって、セロトニンが不足すると、精神的に不安定になるのです。
セロトニンがしっかり分泌されている限りは、不安が不安として意識されず、恐怖も感じられません。ところが、このバランスが崩れると、不安や恐怖を克服させるものがなくなります。このため、他人では考えられないようなちょっとした苦しみや失敗で、自殺する人がいるのです。
つまり、「感情にブレーキがかからず、快楽行為が止められなくなる」のです。
「セロトニン」は、脳のほう線核という場所で作られ、脳全体の神経に配られています。
神経終末(シナプス)に放出された「セロトニン」は、そのままなくなるわけではありません。約8割は元の神経終末に再び取り込まれ、2割が酸素によって捨てられ、なくなります。
ほう線核からシナプスに配給されるのは、いつもわずかな量なので、在庫が切れてしまわないように、こうしてリサイクルしているのです。
慢性的にストレスを感じ続け、悩み続けると、「糖質コルチコイド」というストレス物質がどんどん増えていきます。「糖質コルチコイド」が増え続けると、「セロトニン」再取り込み口を埋め、「セロトニン」を吸えなくしてしまうのです。すると、酸素によって捨てられる「セロトニン」が増えるのにもかかわらず、ほう線核から供給される「セロトニン」量は相変わらず、わずかなまま。
こうなると「糖質コルチコイド」に邪魔をされ、ついに再取り込み口自体も消滅してしまいます。そして慢性的な「セロトニン」不足となってしまい、落ち着きや安定感、安らぐ気持ちが作り出せなくなってしまいます。
~Point~ストレスはお酒で発散?
ついお酒を飲みすぎて翌日スッキリせずブルーな時は、軽い運動と睡眠がいちばん。実はストレスもアルコールも、肝臓が浄化してくれています。飲みすぎると肝臓の疲れ、胃炎、そしてニキビやかぶれに繋がります。休肝日は大切ですよ。
Chapter 75
生理前(排卵後から月経が始まるまでの2週間)にニキビがでやすいという女性が多いのは、その時期になると「プロゲステロン」の分泌量が増えて、通常のホルモンバランスが崩れるからです。加えて生理前により多く分泌されるようになる「プロゲステロン」は、男性ホルモンと似た働きがあるので、皮脂分泌が活発になっているのです。
ちなみに、妊娠期の女性も肌トラブルが多いもの。原因はやはりホルモンバランスの乱れです。肌がしっとりするという人もいますが、逆にカサカサになったり、かゆみが出たり、妊娠期特有のメラニン色素の増加で、突然シミやニキビが出る人もいます。妊娠中は肌が敏感になっていますから、それまで使っていた化粧品が合わなくなることもあります。
この時期を乗り切れば肌の調子は安定しますら、そんなときは、メイクを薄くしたり洗顔を多くしたり、洗顔料や化粧品を低刺激性のものに変えたり、辛い食べ物やアルコールなど、体に負担のかかる食品を減らし、また、女性ホルモンのバランスを整える「イソフラボン」を多く含む大豆食品を積極的に食べると良いでしょう。
Chapter 74
午後10時から翌朝2時の睡眠をとることにより成長ホルモンと神経伝達物質の分泌が活発になり、細胞は一つひとつの再生を活発にさせます。血流とともに全身の細胞の再生を促がし、女性ホルモンが適切に分泌されます。
更年期におけるホルモンバランスの乱れを整える作用があるとして知られているのが、大豆に多く含まれる「イソフラボン」です。「イソフラボン」は、「植物由来のエストロゲン」とも言われ、カラダの中で女性ホルモンと同じような働きをします。
イソフラボンは、美肌作用だけでなく保湿力を高める働きもありますので、シミ対策には効果的な栄養素です。また、バストアップや生理不順の改善、骨粗しょう症や乳ガンなどの予防にも有効です。女性には嬉しい効果がたくさんあるのですが、だからといって摂りすぎは良くありません。イソフラボンの摂取量の上限は、1日70mg~75mgとされています。食事からは、1日40mg~50mgが理想的。お豆腐なら150g(半丁)、納豆なら60g(1パック)、豆乳なら200gに相当する量です。毎日の生活の中で上手にイソフラボンを摂り入れて、女性ホルモンのバランスを整えましょう。
特にストレスは、女性ホルモンの分泌に深く影響するので、ストレスを溜めないように、自分に合ったストレスの解消法を見つけることも大切です。
例えば、寝る前にゆっくりぬるめのお湯につかったり、好きな音楽を聴いたり、アロマセラピーを利用するのも良いでしょう。他には、自分が気持ち良いと感じることを見つけて、それを毎日の生活に取り入れることをおすすめします。
また、日曜の晩は「プチうつ」になる方が多いようです。こんな心がけが大切です。①仕事のことを考えすぎない②終わった問題や仕事は忘れる③適度な運動をして、肉体的に心地良く保つ④ゆっくり入浴する⑤早く寝る⑥自分をほめてあげる⑦信頼できる人に自分のことを何でも話すetc.。
上手に自分のストレスと付き合い、解消の工夫をしてみて下さい。
「運動」をすること。運動をすると、快感物質の「エンドルフィン」が分泌され、幸福感や満足感などの快感が得られます。また、神経や筋肉の緊張をほぐし、ストレスホルモンの分泌を減少します。
エアロビクスやウォーキング、ヨガなどの有酸素運動を1日30分以上、週に2~3回ほど行うと効果的です。運動が苦手な方は、就寝前にストレッチをするのも良いでしょう。
「笑う」こともたいへん効果的です。ホルモンの分泌に影響する自律神経がバランスよく働くので、ホルモンのバランスが良くなります。作り笑いでも同じような作用が働くそうですので、最初は作り笑いからでも、笑う習慣を心がけてはいかがでしょうか。
それでもできてしまったシミなどには「ハイドロキノンSHQ-1」配合のクリームで優しくお手入れをしてあげましょう。
Chapter 73
ストレス、無理なダイエット、偏った食事、睡眠不足などで不規則な生活が原因です。 体や心に無理がでると、女性ホルモンだけ減る場合が多いです。そうすると、皮脂分泌をつかさどる男性ホルモンが優位となり、皮脂の分泌が増え、ニキビができやすくなります。 睡眠不足でエストロゲンの分泌が低下し、自律神経のバランスが崩れます。またホルモンをつかさどっているのは、脳にある「視床下部」というところ。この視床下部は、自律神経をコントロールし、五感をつかさどるところでもあるので、「つらい」とか「苦しい」といったダメージを視床下部が感じると、女性ホルモンが減り、ホルモンバランスが崩れます。
~Point~睡眠が大切ですよ!
シミの肝班(かんぱん)は、ホルモンバランスの乱れも因のひとつ。皮脂分泌は男性ホルモンのアンドロゲンが、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)は肌のきめを整え、なめらかな肌をつくる役割をしています。それは、睡眠時につくられるのです。
Chapter 72
特に、多くの女性の悩みである肝班(かんぱん)という種類のシミは、ホルモンのバランスの乱れが大きな原因といわれています。ホルモンのバランスが乱れると、メラニン色素を作っている工場である「メラノサイト」が刺激されて、そのダメージから肌を守るため、メラニン色素が大量に生成されてしまいます。
肝班は、30代後半から40代に最も現れやすく、妊娠、出産時期もできやすくなります。特徴としては、両頬や鼻の下に左右対称に現れ、輪郭がはっきりせず、淡褐色でぼやけた感じです。これも、女性ホルモンが深く関係しているので、閉経するとシミが薄くなったり、自然に治ることもあります。
最近は、シミの治療にレーザーを利用する方も増えていますが、肝班の場合、レーザーなどで外から治療すると悪化してしまうことがありますので、ご注意ください。
Chapter 71
女性ホルモンのバランスの崩れは肌力が衰え、紫外線などの刺激によってダメージを受けやすくなりますし、新陳代謝が衰えるのでお肌のターンオーバーのサイクルが崩れ、突然、シミやニキビができて、肌がカサカサになり肌荒れがひどくなります。
肌には、ターンオーバーのサイクル(※図参照)、つまり、ひとつの細胞が役目を終えるまでの期間が通常28日間のサイクルであることが知られています。肌の細胞が生まれ変わるターンオーバーは、表皮の基底層の細胞分裂から始まり、有棘層→顆粒層→角質層(※表皮の図参照)を経て対外へ排泄されるしくみになっています。しかし、ホルモンバランスが乱れると、ターンオーバーのリズムが崩れ、メラニンが皮膚下に残されたままになり、それがシミになってしまうのです。またシワやたるみ、乾燥などさまざまな肌トラブルを引き起こします
Chapter 70
美肌をつくるために、女性にとってホルモンバランスがいかに大切なものかについてご紹介しましょう。
美肌をつくり、保つための方法として、ホルモンバランスを整えることが注目されています。ホルモンバランスを整えることは、美肌のためだけでなく、健康な体を維持するためにも大切なことです。
Chapter 692
ほんの少量のホルモンによって、私たちの体調や気分は左右されています。もちろん肌も例外ではありません。皮脂分泌は、男性ホルモンの「アンドロゲン」がつかさどり、女性ホルモンの「エストロゲン(卵胞ホルモン)」は、肌のきめを整え、ふっくらなめらかにします。そして、もうひとつの女性ホルモンが「プロゲステロン(黄体ホルモン)」です。「プロゲステロン」は、男性ホルモンと似た働きもします。
これらのホルモンがバランスよく機能すると、美肌をキープできます。
Chapter 68
「バースデー」という事業部でお客様に人気の高いエステティシャンの神保典子さんに、マッサージについてお話を伺いました。「肌細胞は、何歳からでも生まれ変わることができる」。そんなメッセージを伝えたくて、「Birthday」と名づけられ開発されたスキンケア用品を用い、ハンドマッサージを実践している神保さん。
「人間の肌は、健康で正しいケアをしていれば、本来の自分が持っている力で、赤ちゃんのような透明感のある肌を取り戻すことができます」という。
では、正しいケアとは?
「お客様は、くすみ、むくみ、たるみなど、お肌の悩みを抱えてサロンにいらっしゃいます。しかし、いきなりフェイスマッサージをするのではなく、まずは人それぞれの体質を知ること、そしてなぜ、肌に問題が起こっているのか、原因を探るためにカウンセリングを行います」。すると、くすみ、むくみ、目の下のクマといった肌トラブルは、フェイスマッサージで改善されるのではなく、首や肩、背中、頭皮などをマッサージすることで、凝っている部分をほぐし、血の巡りを良くすると、肌の血行も良くなり、トラブルが改善されるというわけです。
「マッサージの目的は、血行を良くすることです。しかし、肌トラブルは、原因が肌そのものにあるとは限らない。例えば肩や首が凝っている人は、ちょうど関節を輪ゴムで縛っているのと同じ状態。ですから、血行が滞っている部分を探り、血流を良くしてあげれば、顔をマッサージしなくても、くすみ、むくみが消えます。また、猫舌の人は" 冷え性" です。体全体の血のめぐりが悪く体温が低いため、熱いものに触れると" 熱い! " と過剰に感じてしまうのです」。
つまり、人それぞれの体質を知り、何が原因かを考える。すると、くすみの原因としては肩こり、冷え性、栄養不足、等々が考えられるため、その人に合わせたマッサージを行うことが第一歩だそうです。
顔だけではなく全身を診て「汚血」を流していく。「例えば目の疲れには" ヘッドスパ" というバリ式のマッサージがおすすめ。頭皮・首・背中をマッサージすることで、血行が良くなり、顔全体のリフトアップにも効きます」。
また、神保さんが機械や器具ではなくハンドマッサージにこだわる理由は、「リンパ、筋肉、ツボの位置、肌の質感を知るためには、ハンドマッサージがいちばんです。特に、ツボを刺激することで血流を良くし、良い細胞へと生まれ変わらせ、代謝を良くするために、たいへん重要です。」
ツボとは「経穴」とも呼ばれ、「気」「血」「水」の通り道である「経絡」上にあって、それらが合流したり分枝したりする重要な点です。そこをしっかりマッサージすることで溜まった汚れを押し出し、誰もが持っている肌力を最大限に引き出し、本来の健康な肌、すなわち生まれたての「0歳肌」の美しさを取り戻すことができるというのです。
美容業界の現場にいて感じることは、そのような東洋医学の考え方が今の日本の美容に関して主流となってきた、ということだそうです。
また、現在の日本人はストレスの多い生活にさらされています。日本女性は「気分転換」「リラクゼーション」の場としてエステを利用する人も。「そんな方々に、元気とパワーを与えてあげたい、という思いで日々お客様に接しています」。
ちなみに、本書で紹介しているマッサージ方法やツボ押し、「せっかく知っていても、なかなか続かない!」という人は多いことでしょう。そんな人のために、" 続くポイント" をお伺いしました。
「いちばん気になる箇所、例えば目もとなら目もとだけにしぼって、毎日マッサージする。そしてだんだんと、次は口もと、その次はほうれい線も……、とプラスしていくと良いのでは。」とのアドバイス。
ぜひ皆さんも根気よく続けて、健康な肌を保ってください。
Chapter 67
せっかくマッサージやツボ押しをしていても、" 表情グセ" が直らなければ台無し。悩みごとや考えごとで、ついシワを寄せてしまった時は、意識的にこのポイントをマッサージしましょう。おでこが広く見える効果もアリ。
Chapter 66
おでこや眉間にシワができてしまうと、一気に「老け顔」になってしまうだけでなく、不機嫌そうな人、という印象を与えてしまいます。何歳になっても若々しく、好印象を保つために、おでこや眉間のシワはすみやかに消してしまいましょう。また、この部分のシワは" 表情グセ" も原因ですので、意識的におでこ・眉間にシワを寄せないよう気をつけましょう。
コットンにたっぷり化粧水をしみ込ませて、シワの上にのせ、3~5分間おきましょう。そしてコットンが乾く前に捨てます。その後、右手の人差指、中指、薬指の3本で、軽くシワの上をなでるようにして化粧水をなじませます。お風呂上りは特に肌のバリアが無い状態ですから、保湿をしっかりすることが、シワ対策のポイントです!
おでこのシワをなくす!!
シワ取りには、お風呂上りがベスト。化粧水をコットンになじませたら、シワの上に置き、しばしリラックス。明日の愛され顔のために、しっかりシワを取りましょう。
Chapter 65
シミを消すためには、新陳代謝を良くしてメラニン色素をしっかり排出させることがいちばんです。代謝を上げ、肌のターンオーバーを円滑にするために、血流を良くするマッサージやツボ押しで、シミのない美肌になりましょう。
「雲門(肩・背中のコリに効くツボ)と、胸の前と脇の下の血管とリンパ節を刺激して、シミの原因となる血液リンパの流れを改善しましょう。
何度も繰り返しますが、シミを消すには、新陳代謝を良くして、メラニン色素をしっかり体外へ排出することがいちばん大切です。
代謝を上げるためには、マッサージやツボ押しが効果を発揮。続けるうちに、肌の透明感が違ってくるはずです。ふだん、猫背やデスクワークによって同じ姿勢でいることが多い人は、ぜひ、胸、脇の下、肩を刺激して、首の血液やリンパの流れを良くしましょう。だんだんシミが薄くなっていきます。
Chapter 64
鏡でシワのでき方を毎日チェックしましょう。早めに対処すれば、徐々に目立たなくなります。あきらめないで。
前ページでも紹介しました、眉毛の下にある「攅竹」というツボは、目にかかわる重要なツボです。ここを刺激すると、目
の疲れをはじめ、ドライアイ、まぶたのむくみ解消に役立ちます。
さらにこのツボは、膀胱の機能にもかかわるので、全身のむくみ解消も期待できます。
Chapter 63
デスクワークや長時間のパソコン作業をしていると、瞬きの回数が減り、目のまわりの筋肉がコリやすくなります。すると、まぶたが腫れぼったくたるみ、目尻も下がる原因に。そんな時はマッサージでコリをほぐしましょう。
Chapter 62
「攅竹」「魚腰」「絲竹空」(目のはれや、目の疲れに効くツボ)を刺激しながら、「眼輪筋( がんりんきん)」をストレッチ。目もとがパッチリしますし、充血した目も改善されます。
Chapter 61
「攅竹」「魚腰」「絲竹空」(目ヂカラ、視力アップのツボ)と「眼輪筋」「皺眉筋」をストレッチすることで、目ヂカラをつけ、目の重さ、だるさを解消しましょう。
Chapter 60
目の周りは皮膚が薄いため、水分・油分が不足しがち。ですから、毎日のスキンケアでしっかり保湿することはもちろん大切です。それに加えて、現代の生活ではどうして目の疲れを引き起こしやすいのが現状。「パッチリ&スッキリした目になりたい!」と思うなら、目もとの代謝をアップさせるマッサージやツボ押しで目ヂカラを手に入れましょう。
目を使いすぎると、おでこから後頭部、首にかけて伸びている筋肉が硬くなってしまいます。これが、目の疲れや肩コリの原因に。
目の疲れを放っておくと、「目ヂカラ」が弱くなり、どんよりした印象になりがちです。まずはコリを緩和し、目の疲れを改善しましょう。
Chapter 59
新陳代謝を促がし、経絡・血液の流れがスムーズに行われていれば、毒素やメラニンは排出されていきます。そのプロセスが滞ってしまうと、肌トラブルが引き起こされてしまいますし、ニキビが治りにくかったり、跡が残ったりします。
また、毛穴の黒ずみも、新陳代謝が良くなれば、酸化しづらくなり解消し
ていきます。
3本指をあご骨のギリギリのふちに置き、
親指で骨をはさむようにマッサージ。
指が表面をすべらないように
モミモミします。
あごの中心から耳下にかけて、まんべん
なく押しましょう。
このあたりは気持ちが良いので
どこでも適当に押してOK。
ニキビや吹き出物ができてしまった時は、早く毒素を排出できるように、血流や、肌のターンオーバーを促す必要があります。
この2箇所のツボを刺激することによって、新陳代謝を良くし、ニキビをスムーズに治すことができます。また、ニキビ跡も
できにくくなります。
炎症が出ている時は触らず、そのまわりの血流を良くするのが鉄則。血流によって老廃物をすみやかに排泄できるので、炎
症が早く鎮まります。
Chapter 58
東洋医学の考え方では、エネルギーの通り道「経絡(けいらく)」が、体中を巡っていると考えます。マッサージやツボ押しによって、経絡の流れを本来のバランスに戻し、代謝を上げれば、体の不調が和らぐとともに、顔のむくみもとれます。
ツボ押しやマッサージは日々の習慣に取り入れることが大切です。
化粧水や乳液をぬっている間や、電話をしている時、本を読んでいる時など、" すきま時間" を見つけて行なうよう心がけてみて下さい。
Chapter 57
太陽(頭痛や目の痛みを取るツボ)と側頭筋(頬を引き上げる筋)をストレッチすることで、あごのラインを整え、頬を引き上げます。
Chapter 56
ほうれい線は小鼻から口角にかけてのシワ。重力に負けて頬がたるんでくると、この部分にシワができてしまうのです。歳のせいだと思ってあきらめないで、リフトアップしましょう!
Chapter 55
頬の筋肉が硬くなると、頬の重みに耐えられず下がってしまうのが、ほうれい線やたるみの原因です。年を経るにつれてどうしても、頬の筋肉が弱ってゆき、ハリが失われがち。
ですから、重力に負けないハリのある顔を保つには、顔はもちろん、髪の生えぎわ、頭皮へも刺激を与え、リフトアップを目指しましょう。
ほうれい線が目立ってくると、年齢に関係なく老けた印象を与えます。頬を上げる筋肉を刺激して、シワを伸ばしましょう。事前に、コットンに化粧水をたっぷりしみ込ませ、ほうれい線まわりに置いてパックすると、よりキレイに伸びます。
Chapter 54
肌がくすんで見える原因は、老廃物がたまっているからです。それを改善するには、マッサージやツボ押しをすることにより、血流や新陳代謝を活性化させ、血中の酸素不足を解消すること。そして、明るく血色のよい美肌を取り戻しましょう。
「睛明(せいめい)」(視力回復のツボ)、
「承泣(しょうきゅう)」(目の疲れを取るツボ)、
「瞳子(どうしりょう)」(目の痛みを取るツボ)
を刺激しながら、眼輪筋をストレッチするマッサージです。
※この部分は皮膚がとても薄いので、軽く行いましょう。
まず左目から。右手の人差指で「睛明」、左手の人差指で「承泣」を軽く押さえたら、左の指を右の指の隣まで動かし、なでるように「承泣」に戻ります。
まず笑顔で深呼吸。そして息を吐きながら右指を軽く押さえたまま、左指を斜め上に引き上げます。これを3回。
右指で「承泣」、左指で「瞳子りょう」を押さえ、②と同じように左指を右指の隣まで動かし、なでるように「瞳子りょう」まで戻ります。さらに深呼吸をして、息を吐きながら左指を斜め上に引き上げます。
Chapter 53
体質改善の第2歩目。デスクワークで「首」や「肩」が凝りがちの人は、血液やリンパ液の流れが悪くなり、その結果、顔のくすみ、たるみ、むくみ、目の疲れにつながります。
4本の指を使って、鎖骨の上のくぼみを、肩側から中央へ、さらにわきの下に向かって押しながら、矢印のようにさする。
手のひらを首の横に当て、上から下へと押して筋肉をほぐしましょう。頭の重みを利用しながら行います。
耳の下に4本の指を当てて、肩先と鎖骨の内側へ、両手を使って上から下へとさすります。
みぞおちの下に4本の指を当て、へそ下に向かって両手を交互に動かしてさすり下ろします。
耳の後ろに手を当て、反対側の鎖骨に向かってさすり下ろしましょう。反対も同様に行い、首の前面に「X」の字を描くように。
手のひら全体を使って、首の前面を軽く握り、鎖骨に向かってさすり下ろします。両手を使って交互に、心地いい強さで。
耳のすぐ後ろにある骨の斜め下側にあるくぼみが、むくみに効くツボ「天ゆう」です。親指の腹を当て、首を後ろに傾けましょう。
Chapter 52
日本では昔から「頭寒足熱」と言われ、体の末端である足を温めること、また足裏のツボを刺激することは、免疫力を高めて健康を保つために重要視されてきました。東洋医学では、特に足裏に多数のツボが存在し、それらのツボは臓器に対応するポイントとして、内臓の健康と密接に関連している、という考え方が主流です。体の内面から美肌をつくるには「足裏マッサージ&ツボ押し」が有効なのはそのためです。
深めのバケツを使い10 分間でポカポカに!
効果的な足浴のポイントは、13 ~ 15Lの大きめのバケツを使うこと。ここに8 ~10L のお湯を入れ、ヒザ下10cm まで、またはそれが無理ならふくらはぎの半分までつかるようにして、約10 分間の足浴を。
お湯の温度は38 ~ 39℃ぐらいを目安に(冬なら41 ~ 42℃)。
太ももから下を、バケツごとバスタオルで覆ってみましょう。お湯の温度も下がらず、サウナのような効果があります。
まず、足の指を開きましょう。足指が開く人ほど体のバランスが良く、疲れにくいそうです。足の指の間に手の指を入れて、そのまま前後左右に動かして。グルグルと回しても効果的。それだけで、足がポカポカしてきます。
足の指の間に手の指を入れます。できない場合は、まず両手で足の指を開いてみましょう。
手の指を入れた状態で、前後に10 回動かします。左右にも10 回。逆の足も同様に。
足の指を1本ずつ、付け根からつまむようにマッサージ。1本の指の両脇を、付け根から先まで、骨をつまむように押しましょう。かなり痛い場合もありますが、我慢して約10秒間、息を吐きながら押してみましょう。
手の親指で足の親指を付け根をグッと息を吐きながら約10 秒間押します。終わったら少し上にずらして同様に。手の小指から中指を、足の親指と人差し指の間に入れて押さえるようにするとやりやすいです。全部の指をしっかりと。
指の付け根から下の部分は、首、肩などの凝りに関係しています。ですから、この部分をしっかりと押してもみほぐすと効果アリ。特に足の親指の周辺はしっかりと。
かかとから足先までを手の親指で押し上げていきます。まっすぐな線を5本描くようにし軽く押し上げます。角質やしこりをチェックする意味でも丁寧に。逆の足も同様に。
しこりを感じた部分は、「10 秒間、軽く押してゆっくり離す」を5回ほど繰り返します。初めて見るシワやくぼみも、優しくもみほぐしましょう。
両手で足を挟むようにして当て、土踏まずのアーチを作るイメージで左右に開くようにもみましょう。ただし骨の真上は避けて。逆の足も同様に。
Chapter 51
体の末端、手足の指先から血流を良くすることが大事!
爪のつけ根の両端には「井穴」と呼ばれるツボがたくさんあり、指先の血管が通っています。実は、ここはもっともエネルギーがある箇所と
いわれています。
電車での移動中やテレビを観ているときなどに、ぜひこのツボを刺激してみましょう。足の指も同様に。
Chapter 50
マッサージの目的は、コリ(滞っている箇所)を見つけてほぐすことです。血流を良くして汚血(血の中の老廃物)を流し排出すること、新陳代謝を促がし肌のターンオーバーを助けること、そして健康で水分を保つことのできる細胞をつくることです。
最近の日本での美容に関する傾向として、まず「健康」であることが第一に意識される時代となりました。ストレス、喫煙、運動不足、頑固な肩こり、無理なダイエットによる栄養不足、パソコン作業によるドライアイや目の疲れ……。そんな生活の中で損なわれてきたものに気づき、「まずは健康、美容はその次のステップ」ということを多くの日本人が感じはじめています。
ここからは、マッサージをしたり、ツボを刺激することによって、肌が本来持っている「自然治癒力」を高めるサポートができる、ということをご説明し
ます。
生活習慣によって崩れてしまった新陳代謝を促がし、健全なターンオーバーのサイクルをキープすることで、メラニン色素を排出し、美肌をつくることができるのです!
Chapter 49
一般的に、肌は20歳前後にピークを迎えるといわれています。そして、その期間はたった数年間。20代半ばになると、肌の内部では、老化が少しずつ進行しはじめ、徐々にそのスピードを加速させます。
大人肌の悩みのひとつに、シミや肌のくすみがあります。シミの原因は、紫外線によるメラニンの過剰な生成。メラニンは紫外線から身を守るために、肌内部で作られます。しかし、これが多く作られ過ぎるとシミが発生。老化によって新陳代謝が衰えると、メラニンを含んだ古い角質が排出されず、透明感のない肌に……。
しかも、加齢によってこのメラニン生成のプログラムが乱れ、紫外線が当たらなくてもメラニンを作り続けてしまうことがあるのです。
また、ターンオーバーの速度が遅くなり、古い角質が蓄積。肌は乾燥して水分不足になり、透明感が失われてしまいます。さらに、30、40代になり、肌内部での老化が進むと、シワやくすみなどの目に見える衰えとして現れてきます。
しかし、同じ年齢でも、肌の老化の現われ方に差があるのはなぜでしょう? 肌老化の原因は、大きく分けて「生理的加齢」と「生活加齢」の2つ。「生理的加齢」を避けることはできません。しかし、紫外線や乾燥を防いだり、間違ったスキンケアを改めたりする外的要因と、ストレス、睡眠不足、過労などの内的要因によって引き起こされる「生活加齢」は、改善の努力と正しいスキンケアによって、軽減することができます。
つまり、肌年齢は、自分で日々の生活の中で、コントロールできるということです。
コミュニケーションを円滑に、楽しく過ごすことも、美肌にとって大事なことです。
一般皮膚科医として保険診療に従事する事はもちろんのこと、自費診療である最新の美容医療も導入している、「医療法人社団清記会津田沼ヒフ科」の牧野百合子副院長にお話を伺いました。
「医療法人社団 清記会 津田沼ヒフ科」は、開業45年を迎える、地域に根ざした皮膚科の診療所で、10年前からは患者様からの強い御要望を受けて、レーザー施術などの美容医療を行なう分院も開業しました。連日、平均600人以上の患者様が来院する皮膚科専門の診療所です。
牧野先生とはオリジナルコスメブランドをお持ちの君島十和子さんにも愛用されて話題になった化粧品の企画会議にて、初めてお仕事をご一緒させていただきました。 その後"経済産業局コンソーシアム研究発表「急成長する美肌市場と新製品開発術」"というテーマで、弊社主催のシンポジウムを明治記念館にて開催したことがあり、多くのドクター・化粧品技術者・マスメディアの方々が参加されました。その際に、パネルディスカッション等でご講演いただき、たいへんお世話になりました。
また、研究プロジェクトで取り扱った美肌原料(ハイドロキノン)を、「津田沼ヒフ科」では、かなり古くからシミ治療で院内処方されていたそうです。そのため牧野先生は、ハイドロキノンの多くの問題点を、患者さんの視点からも非常に深く理解していらっしゃる素晴らしいドクターでした。
そのような経緯から、プロジェクトの目的や趣旨を早くからご理解いただき、ご協力していただけました。また、開発当初から、効能や肌への負担のない点に注目してくださり、「安定型徐放性ハイドロキノンSHQ-1」を長きにわたり導入していただいております。 実際に院内処方していただいた結果、牧野先生からは「今まではかぶれてしまい使えなかった患者さんや、接触性皮膚炎でハイドロキノンの処方を控えていただいていた患者さんにも使えるようになり、新しいハイドロキノン「SHQ-1」のクリームに変えてから、かぶれたというクレームが全くなくなりました。」という感謝のお言葉をいただきました。 さて、まずは最近の皮膚科医療現場の変化や現状について、医療・美容双方の現場を診ていらして感じることをお伺いしました。
「皮膚科医療には、皮膚科の疾患を治療する"保険診療"の一般ヒフ科と、シミ・しわ・たるみ・毛穴の開大などを治療する"自費診療"の美容ヒフ科とに分かれます。 前者の一般皮膚科の治療に大きな変化はありません。しいて言えば、ニキビの患者様が「低年齢化」した事でしょうか。最近は小学生低学年から来院なさいます。
一方、後者の美容皮膚科の治療は、レーザー機種のめざましい開発により、美容整形の手術をしなくても、レーザー照射や注射による注入施術により、シミ・しわ・たるみ・毛穴の開大などの美容的な悩みが劇的に改善できるようになりました。」 気になる美容に関する診療・治療方法は、どのように行われるのでしょうか?
「シミ・しわ・たるみ・毛穴の開大に対しての施術は、それぞれレーザー機種や施術内容が異なります。シミに対する内服薬は、ビタミンCやトランサミンの服用をおすすめしています。また、ハイドロキノンクリームやTPNa&APPSローションの使用を長期間続けていただきます。
また、シミに対する外用薬として「安定型徐放性ハイドロキノンSHQ-1」を長年処方しており、従来のハイドロキノンクリームのような刺激や赤みを生じることがないので取り入れています。シミは紫外線が原因ですから、外出時はもちろん、室内にいる時も、必ず日焼け止めクリームをお使いください。紫外線は窓ガラスも通過します。ハイドロキノンクリームの効果でしみが薄くなっても、無防備に紫外線を浴びますと、再びしみが濃くなる可能性があります。当院のハイドロキノンクリームは、従来のものよりも酸化による劣化がしにくいという点も使いやすいです。」
確かに、従来のハイドロキノン配合薬品はまるで漂白剤のようで、肌につけるのが怖いと感じるほどの刺激や肌への負担がネックでした。ですから、弊社プロジェクトにて「安定型徐放性ハイドロキノンSHQ-1」を開発する過程では、そんなイメージを払拭するよう「低刺激」にこだわって作ったのです。
最後に、女性にとって永遠のテーマ「美と健康」を維持するため、また、元気になるため、必要なことを教えていただきました。
「まず大切なことは、規則正しいバランスのとれた食事をすること、便秘にならないような食事内容にすること、1日7時間以上は眠ること、それも午後11時頃までには眠るように努力することにつきます。簡単なことを続けるのが、実はいちばん難しいのではないかと思います。
お肌のケアで最も大切なことは「洗顔」です。まず、クレンジングでメイクを完全に落とした上で、泡立てネットでよく泡立て、ホイップクリーム状になった泡で、お肌を決してこすらないように、指に力を入れないようにして柔らかく洗顔なさってください。」 規則正しい生活習慣が、やはり美肌のポイントのようですね。
毎日のスキンケアの積み重ねが、数年後の肌をつくるという鉄則を忘れず、美肌を保ち続けましょう。
Chapter 48
第3章で、私たちの体の機能を調節している「自律神経」と、交感神経・副交感神経の働きを正常に保つことの重要性について述べましたが、この自律神経を整えるのは実は「ミネラル分」なのです。
交感神経と副交感神経が、お互いにしっかりと情報伝達ができるような環境づくりが必要であり、その環境をつくるためにいちばん大事なものは、「電解質の濃度」です。
電解質というのは、血液中にイオンの形で溶け込んでいる元素のことで、主なものに「ナトリウムイオン」、「カリウムイオン」、「カルシウムイオン」、「マグネシウムイオン」などがあります。いわばミネラル分です(コラム参照)。
これらミネラル分のバランスが崩れると、情報伝達がうまくいかず、自律神経の働きが狂ってしまいます。逆にミネラル分のバランスが整っていれば、情報伝達はスムーズにおこなわれ、自律神経もしっかり働きます。
具合の悪い時や、疲れがひどい時、病院で点滴を打つと、たちまち元気が復活することがあります。あの点滴液は、実は電解質液なのです。これを打って電解質の濃度を整えることによって、神経は正しい情報伝達が可能になるのです。
正しい情報伝達が可能となれば、細胞のすみずみにまで活気が戻り、みるみる元気になるという仕組みなのです。
つまり、電解質(ミネラル)を、理想的なバランスにすることで、神経細胞の情報伝達機能を正常にする→交感神経・副交感神経がキチンと働く→理想的な血行量が保たれる→お肌の老化を防ぎ、「10歳若い肌」を取り戻す、というシステムになっているのです。
ミネラルはお肌・髪を守るのに非常に重要な成分です。お肌や髪だけでなく身体の健康のためにも、上手に摂取しましょう。
最近はファーストフードやインスタント食品ばかりの食生活をしている方が多いようですが、それではミネラルやビタミン不足で肌や髪の健康に支障をきたします。最近の食品には、衛生上、精製された素材が使われていますが、精製すればするほど、実は食材中のミネラルは失われてしまうのです。
一般に、偏った食生活をしている方、特に魚介類が嫌いな方は、ミネラル不足の傾向が見られるそうです。中でもお肌の健康に欠かせないミネラルとしてよく知られているのは、銅、亜鉛、マグネシウム、マンガン、ヨウ素などです。
では、お肌の弾力と関係しているミネラルは何でしょう?
それは、銅(Cu)です。皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層で構成されていますが、皮下組織にある繊維芽細胞がコラーゲン分子を作っています。しかし、作られたコラーゲン分子はそのまま一つの分子ではお肌の弾力に結びつきません。多数のコラーゲン分子が重なり合ってはじめて、お肌の弾力の維持等、コラーゲン本来の力を発揮することができます。
そのコラーゲン分子が重なり合い、しっかりと結びつくためには、ある酵素が必要で、その酵素を活性化させるのにミネラルの銅が必要となるのです。したがって、銅が不足すると、コラーゲンの結合が上手くいかずに、お肌の弾力がなくなっていってしまいます。
その他、お肌のハリにはマンガンが関係していることがわかっており、さらに、亜鉛は私たちの肌や髪など、身体のあちこちで大活躍するミネラルです。不足すると紫外線や外的刺激に弱くなり、トラブルを引き起こしやすくなります。
また、亜鉛や、銅、マンガンなどのミネラルには、活性酸素を無毒化する酵素を活性化する働きがあり、直接的ではないにしろ、紫外線によるシミを防ぐ美肌効果があることもわかっています。
ミネラルはお肌・髪を守るに非常に重要な成分です。ミネラルを最も多く含む代表的な食品は、海の植物である「海藻類」。ぜひ、食生活に取り入れて、美肌をキープしましょう。
Chapter 47
人間の肌にはもともと、水分を維持するしくみが備わっています。その機能は加齢とともに低下するので、それを補ってあげるのが、保湿の目的です。
健康な肌の角層には、約20~30%の水分が含まれていますが、これが20%以下になることを「乾燥肌」といいます。冬場など空気中の湿度が50%以下になると、角層の水分が急激に蒸発しやすくなります。肌がつっぱるなどの自覚症状が現れてきたときには、肌の水分量はわずか10%以下になっていることも。ですから、肌の水分がなくならないようにするのが保湿の役割です。
目元に浅く薄いシワがあると、どうしても老けて見られがち。この原因は、乾燥です。これは大人だけでなく、子どもにもよく見られます。解決策としては、朝晩のスキンケアでしっかりと保湿をすること。セラミド配合の保湿美容液などで、角層に水分を与えつつ、クリームなどで油分もプラスしておきましょう。
また、このちりめんジワを放っておくと、真皮のシワに進行すると思われがちですが、これらはまったくの別物です。子どもにもよく見られるちりめんジワは、放っておいても真皮のシワには進行しません。あくまで、ちりめんジワの原因は乾燥なので、もし保湿をしっかり行っても解消されない場合は、すでに表情ジワや真皮のシワに進行していると考えられます。その場合、お手入れをアンチエイジングケアにシフトしなければなりません。
まず、角層が乾燥していて硬いと、シワはより目立つという特徴があります。そこで、しっかり保湿を行い、角層をやわらかい状態に保っておくのがポイントの一つです。
さらに、ちりめんジワにしろ、表情ジワや真皮のシワにしろ、できてしまう要因には代謝の悪さがからんでいます。代謝を上げるには、マッサージがいちばん有効です。肌全体の血液循環や、皮膚をつくる表皮細胞などをまとめて活性化できるので、総合的なアンチエイジング効果が期待できるのです。マッサージで代謝を上げる方法は、次の第5章でご紹介しますので、しっかりおさらいして実践することをおすすめします。
ただし、表皮より深い部分(真皮)までシワが進行してしまっていると、改善はなかなか難しくなりますので、早めにケアしていくことが何より重要です。
Chapter 46
肌の潤いが失われると、バリア機能が低下し、肌荒れや老化の原因になります。つまり、保湿こそが、スキンケアの要といえます。
しかし、残念ながら、保湿の方法を正しく知っている人は多くありません。
「化粧水をたっぷりつけていればいいでしょ?」
と思っているあなた。それだけでは一時的に潤った気がしても、時間が経てば結局、乾燥してしまいます。きちんと肌を潤すためには、ただ水分を補給するだけではなく、肌そのものを乾燥しにくい状態に導く根本ケアが不可欠なのです。
この章でしっかり保湿の方法をマスターして健康な肌の土台をつくり、トラブルに負けない潤い肌になりましょう。
私たちの肌を覆っている皮脂は、水分と油分が混ざり合ったもの。この皮脂量が極端に少なかったり、バランスが崩れて水分だけ、または油分だけが多くなると肌が乾燥してしまいます。
この乾燥は、角質層で起こっている場合がほとんど。角質層はペシャンコになった細胞が1枚の皮のようにつながって、14の層になっています。この層と層の間には「セラミド」と呼ばれる保湿成分があり、肌をしっとり潤わせながら、層がバラバラにならないように密着させているのです。
乾燥が激しくなると、よく粉ふき状態になりますね。これは、セラミドが足りなくなって、角質層の層の一部がはがれてしまったものです。本来ならば、細胞は生まれてから約28日後に「古い角質=垢」となって、自然に皮膚からはがれおちるのですが、セラミドが足りなくなると、寿命を待たずして、引き裂かれるようにはがれてしまうのです。この状態が肌荒れです。
こうなると、防御壁である角質層がはがれおちてしまっているので、外界の刺激が直接、生きた細胞の層にまで届いてしまい、赤味やかゆみ・炎症を起こしやすい状態になってしまいます。この状態が敏感肌です。
つまり、「セラミド」をたっぷり含んだ肌は潤いに満ちているということになります。赤ちゃんの肌は、潤いたっぷりのプルプルの肌をしています。実はこれは、大人の肌に比べてセラミドの量が豊富だからなのです。この「セラミド」は加齢とともに減少してしまい50代のセラミド含有量は20代の半分以下になるそうです。
保湿成分の配合された美容液などを使っていても、まだ肌が乾燥する場合の対処法は、ズバリ、保湿成分のなかでも効果の高い「セラミド」配合の美容液が効果的です。セラミドという成分は7種類ほどあり、化粧品には「セラミド」「セラミド1」「セラミド2」「セラミド3」「セラミド6Ⅱ」が配合されています。それぞれ※効果(化粧品成分ページご参照)は違います。ちなみに加齢とともに減少するものは「セラミド3」「セラミド6」です。
速効性のあるセラミドは、継続して使えば肌の水分を増やすこともできるので、乾きにくい肌をつくることができます。
40歳以降の場合は、水分だけでなく油分も減少するため、クリームなどを重ねて、油分も同時に補給するといいでしょう。いろいろ試して、肌に合う保湿ケアを見つけてください。
Chapter 45
薬剤師であり、栄養学博士の称号も持つ宇多川久美子先生の名刺には、「一般社団法人国際感食協会理事長・薬剤師・栄養学博士・デューク更家公認ウォーキングスタイリスト」とある。彼女いわく、「薬を使わない薬剤師」として活動する「感食ドクター」。いったい何者? 「"感食"とは、感謝して、感動して、感じて食べる」ことと、「完食」つまり「あれ食べちゃダメ、これも食べちゃダメ」という食事制限の指導なしで病気を治し、健康になることを目標として考えた末、「その人の食事、運動、姿勢、生活習慣をサポートして、真の健康を手に入れてほしい」との思いから、「感食ドクター」と名乗ることにしたそうです。
美肌を保つためには、まず健康でなければなりません。健康であるためには、"食べる・寝る・動く"の3つが大切になります。生活の中で、これら3要素を心がけていれば、薬に頼るような状態になる前に病気を防ぐこともできるし、その結果、体調が良好であれば、おのずと美肌はつくられるのです。
薬剤師として調剤薬局を経営して20余年。「薬剤師としてキャリアを積む上で、だんだん私の心の中で大きくなってきた思いがありました。それは、生活習慣病は自分で作り出した病気。だから、生活習慣や食生活を変えただけで自分で治せる病気なのに。」そう思いはじめた宇多川先生は、栄養学を学び直しました。「健康と美肌は、まず正しい食生活から」と考えたからです。
そして彼女は、正しい食生活を実践するサポートに注力するようになりました。この章でご紹介したとおり、生活習慣は健康的な美肌つくりに直結する大事な要素。良い食習慣、良い睡眠と運動が美肌・健康肌をつくるのです。 メタボリックで健康が脅かされている人には、こう指導しています。例えば油っこいトンカツなんて食べてはダメ、というのではなく、トンカツを食べてもいいですよ、でもそのかわり、同じ量かそれ以上のキャベツを食べてくださいね、と。
食生活で気をつけてほしいのは、主に生野菜やフルーツに多く含まれる"酵素"を摂ってください、ということです。揚げ物やジャンクフードを食べることによって、体内で酸化し発生した活性酸素を解毒するのは、酵素なのです。だから、そのようなものを食べてもいいけれど、必ず生野菜や大根おろし等とセットで、とお伝えしています。
また、ストレスによって体内に発生した活性酸素を解毒するのも酵素、美肌をつくるコラーゲンをつくるのも酵素です。ですから、酵素を摂る食生活をおすすめしています。」 さらに、彼女が伝えたいことは食事をする際の"心"の状態。
「厳しい上司と一緒に緊張しながら食べるのと、好きな人と"おいしいね"と言いながら食べるのとでは、胃腸での消化・吸収のしかたが全然違います。食べる時の気持ちが、実はとても大きな影響力を持っている。ストレスを感じながら食べているなら、太ってあたりまえ。当然、肌にも悪影響です。」
だから、彼女は「感謝して、感動して、感じて、食べる」ことの大切さを伝えたくて、「感食ドクター」となったわけです。
食べる時の気持ちによって胃腸の消化・吸収のしかたに違いがあるなら、胃腸の健康状態が如実に現れる「肌」の状態も、当然、変わってきますね。
感食ドクターである彼女の、本物の健康、本物の笑顔、本物の元気を、みんなに実現してほしいから、という強い思いには共感を覚えます。
そこには、「本物の美肌」を手に入れるための日本流がありました。
「また、デューク更家に弟子入りして学んだウォーキングエクササイズの指導により、良い姿勢を保って歩く、ストレスを解消する。そうして自律神経を整えたなら、薬に頼らなくても元気になる! そんなお手伝いをしたいのです」と宇多川先生。
美肌になるには新陳代謝を促進することが重要ですが、代謝アップのために本当に必要なのは運動。外側から温めるのではなく、自分の力で内側から温めなければ、なかなか代謝は上がりません。ですから、美肌を目指すならウォーキングなどの運動をして、代謝を上げる習慣をつけたいものです。
まったく運動をしていなかった人が少しでも運動をすれば、肌も体調も変わってくるものです。ウォーキングを習慣にすれば、血行がよくなり、夜も熟睡できるようになったり、体の内側から冷えが緩和されたりします。その結果、肌のくすみがとれる、くまが薄くなるという効果も期待できます。ほんの少しでも実践してみると、体調も肌も変わる! ということがきっと実感できることでしょう。
Chapter 44
食べて体を温めてくれるものは、お風呂に入れても効果を発揮することが多いのです。料理としてだけではなく、入浴剤としても、どんどん活用しましょう。食べるには少々古くなってしまった食材も、お風呂でならまだまだ使えます。
右の表で紹介している食材のほかに、トウガラシやニンニクもおすすめです。 トウガラシは温め作用や、血液循環作用が高い食材です。乾燥させたもの3~5個を輪切りにして、ガーゼに包み、湯ぶねに浸けると、体がポカポカしてきます。ただし、刺激も強いので、肌がヒリヒリするようならすぐに使用をやめてください。
ニンニクには、強力な血行促進作用があります。1個分を刻んでガーゼに包み、バスタブに入れましょう。肩こりや、疲労回復にも効果的です。
材料 | 使い方 | 効能 |
---|---|---|
自然塩 | 粗塩ひとつかみを、バスタブに。 入浴後はシャワーで洗い流す | 冷え性・風邪予防 |
しょうが | しょうが1個をすりおろし、直接またはガーゼに包んでバスタブに | 冷え性・神経痛・腰痛・風邪予防・不眠 |
菖蒲 | 菖蒲の根、茎、葉を洗い、そのままバスタブに | 食欲増進・疲労回復・冷え性・皮膚病 |
だいこん | 葉4~5枚を1週間ほど日光に当てて乾かし、煮出した汁を湯に加える | 冷え性・神経痛・生理痛 |
バラ | 花をいくつかバスタブに | ストレス・二日酔い |
オレンジ (みかん) | オレンジの皮3~4個分を日光に当てて乾燥させ、バスタブに | 冷え性・風邪のひきはじめ・ストレス・せき |
ゆず | 1個を半分に切ってバスタブに | 神経痛・リウマチ・ひび・あかぎれ |
ヨモギ | 生の(または乾燥させた)葉を10枚ほどバスタブに | 冷え性・月経過多・子宮筋腫 |
レモン | 1個を輪切りにしてバスタブに | 肌荒れ・ストレス・不眠 |
Chapter 43
日本には昔から、菖蒲湯やゆず湯といった「薬湯」の習慣があります。植物やフルーツの香り成分は、鼻の粘膜から血液に吸収されます。それが脳に伝わり、心身をリラックスさせたり、免疫力を高める効果をもたらします。
また、粗塩を入れたお湯と、何も入れていないお湯に同じ時間浸かった場合、粗塩入りのお湯に浸かったほうが、皮膚の表面温度が下がりにくかったという実験結果も出ています。天然素材がもつ力を、昔の人はよく知っていて、生活に取り入れていたのでしょう。
精油成分やビタミン、ミネラルなど、お湯に溶け出した成分には、美肌や保温にも役立ちます。これらはぬるいお湯には溶け出しにくいので、40℃程度がおすすめです。ふだん、バスタブに入れるのはもちろん、手浴や足浴の際に洗面器に入れても良いでしょう。
Chapter 42
冷え性を改善するために、とても効果の高い方法が「足浴」と「手浴」です。「手足だけで体全体を温めることができるの?」と思われるかもしれませんが、実際にやってみると効果を実感することでしょう。体の末端まで血流をスムーズに行き渡らせることは、体全体の血の巡りを活性化するからです。
やり方はとても簡単。38~39℃くらいのお湯を洗面器に入れ、保温力を高めるために粗塩(自然塩がよい)をひとつまみ加えます。手浴は手首から先、足浴は足首から先を10~15分間、お湯の中に浸けます。
たったこれだけなのですが、手・足という体の末端を温めることで、腕や足の血管が拡張。血行が良くなり、温まった血液が体中を巡ります。その結果、滞っていた体中の老廃物やメラニン色素を流し、肌のターンオーバーがスムーズに行われ、美肌がつくられるというわけです。
また、お湯で温めた後に、冷たい水を入れた洗面器に1~2分間つける「冷浴」をすると、さらに効果が高まります。これを2~3回繰り返すと、体全体がポカポカしてきますし、気分もスッキリ。
足浴や手浴をすることで全身の血流が良くなるだけでなく、心臓の負担が軽減されるため、手足の冷えだけでなく、全身の不調に対して良い効果が現れます。とくに、手浴→足浴の順に温浴⇔冷浴を繰り返すと、運動をしているのと同じような効果がある、という説もあります。
いずれにしても、入浴と同じく、自分が気持ち良いと感じる回数や温度で、無理なくリラックスして行うことが大切です。
Chapter 41
入浴は健康のためにとても良いことです。お風呂に入ると、体はポカポカ。一日の疲れが吹き飛びます。
湯船に浸かることは、体を温めるのにとても有効な方法。日本人はお風呂が好きで、毎日、簡単で効果の高い健康法を実行しているのです。
代謝を上げようとして、半身浴をしたり、バスタブに長時間つかるという女性は多いことでしょう。しかし、お風呂やサウナで汗をかいて、デドックス効果をねらったり、新陳代謝を上げようとするのは、正しいことではありません。
そもそも汗は、体温調節をするために出るものです。お風呂で汗をかくことで体にたまった余分な水分が排出される、という利点はあるものの、アンモニアや塩分などの水溶性の排泄物が含まれている程度です。
しかも、半身浴で汗をかくのが習慣になっていると、汗腺が活性化された状態になるので、夏場などに汗をかきやすくなってしまいます。半身浴やサウナも、ほどほどにしないと、美肌のためにはマイナスになるということです。
では、どのような入浴のしかたが良いのでしょうか。
たしかに、バスタブに長く浸かっていると、肌に良いような気分になるかもしれませんが、実際は、皮膚の潤い成分であるセラミドなどがお湯の中に溶け出し、かえって乾燥を招くことも。また、体はポカポカ温まるものの、それは一時的なものであって、冷え性が解消することはありません。冷え性という体質改善をしたいなら、あくまでも外側から温めるのではなく、運動によって体の内側から温めないと、冷え性改善も代謝アップも望むことはできません。
入浴のメリットは、実は美肌のためには直接的なものではなく、ストレス解消や、筋肉のリラクゼーションなどの間接的な効果にあります。体がポカポカと温まれば、筋肉や神経の緊張がほぐれ、血流が良くなるというメリットがあります。
また、入浴後の体温降下時は、眠りのスイッチが入りやすい時。入浴して20~30分後にベッドに入るようにすれば、寝つきが良くなります。このようにして質の良い睡眠がとれれば美肌につながります。
Chapter 40
とにかく"睡眠"をとれば良いというわけではありません。人間は、浅い眠り=「レム睡眠」と、深い眠り=「ノンレム睡眠」を、90分間サイクルで交互に繰り返します。
免疫力が高まるのは、ノンレム睡眠という「深い眠り」についた時なのです。
深い良質な眠りを得るためには、いくつかの条件があります。まず、日中は戸外でなるべく日光を浴びる。これにより、睡眠に関係するホルモンの分泌が促がされます。
また、就寝1時間前くらいから部屋を薄暗くしたり、テレビやパソコンなどの、目からの刺激を避ける工夫も必要です。さらに、体の深部体温が下がりはじめた時に、眠りが訪れるので、就寝前に入浴して体温を上げておくのも良いでしょう。寝具の色は、興奮色の赤系は避け、沈静の色である青や緑がおすすめです。
睡眠が美肌をつくる、免疫力を高める、とはいえ、過ぎたるは及ばざるがごとし、というとおり、長く眠れば眠るほどよいのかというと、そうではありません。
眠っている時は、副交感神経の働きが活発になる、というのはたしかに前述したとおりなのですが、寝すぎると今度は逆に"リラックスしすぎ"という状態を引き起こします。体の代謝が低下し、血流が悪くなるのです。そして、冷えや肥満、アレルギーなど、また別の体調不良を招いてしまう原因にもなるのです。
ですから、昼間は適度に体を動かし、夜は充分な睡眠をとって体を休める、というバランスとメリハリが、免疫力を上げ、美肌をつくるコツなのです。
Chapter 39
夜10時~深夜2時は、"肌のゴールデンタイム"です。そのあいだに睡眠をとるのが、美肌の鉄則といわれています。これは、原始時代から人間の体に刻まれた「体内時計(サーカディアンリズム)」にしたがった生活をするべき、という説に基づいています。
ところが現代社会では、これを実践するのはなかなか困難ですが、およそ午前0時から0時半までには寝るようにしましょう。
また、就寝時刻を一定させることも大切です。毎日ベッドに入る時間が異なるのは、「体内時計」を乱すのでよくありません。成長ホルモンは、体内時計の影響を大いに受けていますから、寝る時間が毎日異なるという生活をしていると、スムーズに分泌されなくなってしまうのです。
したがって、毎日遅くとも午前0時半までの、同じ時間に寝るようにすると、肌の状態も良くなってきます。
ちなみに、「寝だめ」をすることはできません。平日は夜遅くまで起きていて寝不足になりがちだから、週末は寝だめを……という生活では、美肌は手に入りません。
また、毎日最低でも6時間は睡眠をとろうと述べましたが、睡眠不足になると、肌の免疫力が低下します。その結果、体の不調だけでなく、ニキビや吹き出物等の肌トラブルが起きやすくなるのです。しかもニキビの場合は、大きく、腫れやすくなってしまいます。
そのような肌トラブルを防ぎ、肌の免疫力を保つために、毎日6時間以上の睡眠を確保したいものです。仕事で帰宅が遅くなった日は、食事の用意や入浴に時間をかけるよりも、それらは手早くすませ、早く就寝しましょう。どちらかといえば、食事よりも睡眠のほうが、肌にも体にも大事なのです。
Chapter 38
夜更かしをした翌日は、一日中だるかったり、頭痛がするなど体調が悪くなりがち、という経験はほとんどの人がしていることでしょう。この不調の原因は、夜、寝ているあいだに、肌を含む体全体を修復する働きがなされていないからです。修復は、血液を通して行われていますが、日中、起きて活動している時は血液のほとんどが脳に集中していて、肌や末端までは栄養を行き渡らせることができていません。ですから、体を休めて眠っているあいだに、血液は体の各所へ流れ始め、肌にも栄養が行き渡るようになるのです。
さらに、眠り始めの約3時間のうちに、成長ホルモンの分泌が盛んになるといわれています。この成長ホルモンによって、肌内で細胞分裂が起こっているのです。肌や内臓の修復には、トータルで最低でも6時間くらいはかかるといわれているので、睡眠が6時間を下回ってしまうと、誰でも肌トラブルが起きてくる可能性が出てくるというわけです。 肌の再生は、毎晩このようにして行われているので、睡眠は、いろいろな害から体を守るために発生したメラニンを、スムーズに排出し、シミをつくらないために、たいへん重要なのです。
また、私たちの体の機能を調節しているのは、意思とは関係なく働いている自律神経です。自律神経は"緊張の神経""昼の神経"と呼ばれる「交感神経」と、"リラックスの神経""夜の神経"と呼ばれる「副交感神経」からなり、この二つがバランスをとりながら働いています。
心身に過剰なストレスがかかると、交感神経が優位になりすぎて、緊張状態が続き、免疫力が低下します。現代はストレス社会といわれるほどですから、自覚はなくても、ストレスが原因で免疫力を下げてしまっている人は少なくありません。 睡眠中は、交感神経が鎮まり、副交感神経が優位に働いて、リラックス状態になります。これにより、体に侵入したウイルス等をやっつけるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)やT細胞(リンパ球の一種で、骨髄で産生された前駆細胞が胸腺での選択を経て分化・成熟したもの)などの働きが活発になり、免疫力が高まります。
つまり、睡眠時間が短い=交感神経が優位になっている時間が長いということ。言い換えれば、緊張にさらされている時間が長く、リラックスしている休息の時間が短いということです。これでは免疫力も下がり、肌の修復もスムーズに行われません。
このように、睡眠は美肌をつくる上でたいへん重要です。なるべく規則正しい生活習慣を心がけ、美肌を手に入れましょう。
それでも残ってしまったシミについて、ハイドロキノン等の医療処方で除去することもできます。しかしその前に、良質の睡眠でシミを防ぐことができるということです。
Chapter 37
肌のターンオーバーがいちばん活発になるのは、夜10時~深夜2時とされています。この時間帯に化粧をしたままだと、お肌に負担がかかってしまい、ターンオーバーの妨げとなります。
また、飲食時には、手や口を動かすためだけでなく、消化・吸収のために体内のいろいろな機能が活動し、エネルギーを消費しています。ですから、夜中の食事や飲酒など、ターンオーバー以外のことにエネルギーを使っていると、正しいターンオーバーが行われません。
なにかと忙しく難しいことですが、充分な睡眠をとる生活リズムが、健康な肌への近道なのです。
よく寝た朝は顔色がよく、肌のツヤもいいのに、寝不足の時はなんだか顔が青ざめて血色が悪く見える、というような経験はありませんか? このように、なぜ顔色は変わるのでしょうか。
体をめぐった血液は、体の隅々で不要になった物質を運びます。一部は「尿」として体の外に排出されますが、大部分は肝臓に運ばれて解毒されます。肝臓は汚くなった血液をキレイに浄化する「工場」のような役割をしているのです。
この工場がいちばんよく働くのは、夜寝ている時。日中に汚れた血液を浄化します。そして、朝までにキレイな血液に戻してくれます。よく眠ると、きちんと浄化された血液が体をめぐるので、顔色もほんのりピンク色に見えます。
ところが、寝不足ですと汚れたままの血液が浄化しきれず、次の日も体をめぐることになります。汚れた青黒い血液が流れるので、顔も青ざめて見えるのです。
こうした関連性は、実は3000年前の古代中国でも注目されていました。自然の摂理に注目して、多くのデータを収集してまとめた最古の本にも、この顔と体の関係についてたくさん書かれています。現代にも充分応用できる考え方で、鍼灸や漢方の治療以外に、西洋医学の医師からも注目されています
虫に刺されたり、アセモやアトピーなどのアレルギーで起こるかゆみ。ストレスや食生活、過労などにより、膵臓や副腎の機能が低下して発生する場合があります。糖分や脂肪の摂りすぎ、睡眠不足も原因となります。近年多いのは、パソコンや携帯など、電気機器による電磁波障害。
ふだんから免疫力を高めておくことがいちばんの対策です!
Chapter 36
体内で補酵素として働き、アミノ酸とたんぱく質の代謝にかかわっています。
細胞をつくる・赤血球中のヘム合成に関わる・筋肉の働きを調節する・血糖値を維持する・大脳や神経の刺激伝達物質をつくる・免疫力を高めるといった働きをします。
ビタミンB6は神経系に関与するため、不足すると精神の不安定やけいれんを引きおこします。また、貧血、肌荒れ、鼻・口・眼の周りの皮膚炎や、ニキビ、吹き出物、口内炎ができやすくなります。
(単位:mg)
含有量 (可食部100g中) | 常用量 (目安量) | ||
さつまいも(生) | 0.28 | 200g(1本) | 0.56 |
赤ピーマン(生) | 0.37 | 60g(1個) | 0.22 |
西洋かぼちゃ(生) | 0.22 | 80g(煮物1食) | 0.18 |
びん長まぐろ(生) | 0.94 | 70g(さしみ1食) | 0.66 |
かつお(春獲り、生) | 0.76 | 80g(さしみ1食) | 0.61 |
牛ヒレ 赤肉(生) | 0.37 | 150g(ステーキ1枚) | 0.56 |
落花生(いり) | 0.46 | 30g(1皿) | 0.14 |
※含有量は五訂増補日本食品標準成分表による。常用量は含有量をもとに試算。
※常用量は含有量に示した状態(「生」、「乾」など)での量。
メラニン色素は、メラノサイトにあるチロシナーゼ酵素が活性化することで生成されます。そのチロシナーゼ酵素は、活性酸素の害から肌の健康を守るために活発に働き、メラニンをつくるので、抗酸化食品を摂取して、活性酸素を除去すれば、美肌効果が高まります。
赤ワインに含まれる「赤ワインポリフェノール」や、緑茶に含まれる「緑茶ポリフェノール」には強い抗酸化パワーがあり、紫外線を浴びると発生する活性酸素を除去する働きがあります。また、細胞の酸化を抑えて、コラーゲンやエラスチンの変性を防ぐ働きもあるので、アンチエイジングにも有効な成分です。
にんじんやかぼちゃに多く含まれる「ベータカロチン」、トマトに多く含まれる「リコピン」などは強い抗酸化力があり、活性酸素によってチロシナーゼ酵素が活性化するのを抑制します。また、カロチノイドは紫外線を吸収して、肌への紫外線ダメージを抑えるといいう天然の日焼け止め効果があります。
鮭やエビの赤い色素成分であるアスタキサンチンには強力な抗酸化力があり、そのパワーはビタミンEの1000倍にもなるといわれています。その強力な抗酸化力で、紫外線やストレスで発生した活性酸素を消し去ってくれます。また、アスタキサンチンにはコラーゲン生成を促がす効果もあります。
米胚芽や豚肉、柿に多く含まれるアミノ酸であるL-システインは、メラニン色素の生成を抑制し、さらに、すでにできてしまったメラニン色素を還元する作用があります。また、細胞に存在して抗酸化作用や肌色メラニンを増やす働きがあるグルタチオンの材料となり、黒色メラニンを抑えて、肌色を透明感のある状態に近づける働きがあります。
季節の変わり目は胃や腸の不調から肌荒れがひどくなりますので注意したいですね。古来から飢餓が長かったため、人類はまだ、満腹に慣れていません。ですので空腹時のほうが、体の調子は良くなるようです。体調不良の時は腹5分~8分目を心がけましょう。これだけで体調や肌は回復して、美肌になれますよ。
Chapter 35
ビタミンB2は、「皮膚や粘膜のビタミン」「エネルギー代謝のビタミン」と呼ばれています。体内で補酵素として働き、摂取した脂質を効率よくエネルギーに変えるエネルギー代謝のほか、多くの物質代謝に関わっています。ビタミンAとともに呼吸、消化、循環系の粘膜の健康を保ち、眼、皮膚の働きを正常にし、体の健全な発育を促進します。
ビタミンB2が不足すると、皮膚や粘膜に影響を与えます。肌があれる・肌が脂っぽくなる・頭髪のフケがひどくなる・ニキビ・口内炎・口角炎・目の充血などの症状を引きおこします。水溶性ビタミンのため、大量に摂取しても、過剰症の心配はありません。むしろ、妊産婦やアルコールを多く飲む人、激しい運動をする人は体内での消費量が増えるため、不足しやすいといわれています。
また、食品中のビタミンB2は、直射日光にあたると壊れやすいので、冷暗所に保管するとよいでしょう。
(単位:mg)
含有量 (可食部100g中) | 常用量 (目安量) | ||
納豆 | 0.56 | 40g(1パック) | 0.22 |
---|---|---|---|
アーモンド(フライ、味付) | 1.11 | 30g(1皿) | 0.33 |
ほうれん草(生) | 0.20 | 80g(おひたし1食) | 0.16 |
まさば(生) | 0.28 | 70g(1切れ) | 0.20 |
ホタテ貝(生) | 0.29 | 80g(1個) | 0.23 |
ぶり(生) | 0.36 | 80g(1切れ) | 0.29 |
牛レバー(生) | 3.00 | 40g(1切れ) | 1.20 |
鶏卵(生) | 0.43 | 55g(中1個) | 0.24 |
※含有量は五訂増補日本食品標準成分表による。常用量は含有量をもとに試算。
常用量は含有量に示した状態(「生」、「乾」など)での量。
Chapter 34
ビタミンAは、皮膚や粘膜の細胞の正常な分化を促し、粘液の産生にも関係しています。「目のビタミン」といわれ、特に目の健康に深く関わっているビタミンです。ビタミンAはムチン層(目の表面の角膜に涙液を保持する粘液の層)をつくって目の表面の角膜に涙をつなぎ留めたり、涙の量を増やしたりして目の粘膜の湿潤性を高めることで、目を乾燥から守ります。
ビタミンAが不足すると、粘膜が乾燥しやすくなります。そのため、目が乾く・肌がかさつく・風邪をひきやすくなる・胃腸の粘膜が傷つきやすくなる・髪が傷む・爪がもろくなる、などの症状があらわれます。また、眼の中にある、光や色を感受する物質が足りなくなり、うす暗いところで物が見えにくくなる(夜盲症)ことがあります。
逆に、ビタミンAを摂りすぎると(具体的には6,000μgRE以上)、頭痛・めまい・吐き気・嘔吐などの中毒症状(過剰症)をおこすことがあります。ビタミン剤を使用する場合、決められた量を守って服用していれば過剰症の心配はほとんどありませんが、動物のレバーのようにビタミンAを多く含む食品を同時にとる場合には注意が必要です。
ビタミンAは、レチノールやカロテンといった体内でビタミンAとして働く栄養素の総称です。レチノールは、レバーやウナギなど動物性のものに含まれている、ビタミンAの効力をもつ成分のことです。
カロテンは、主に緑黄色野菜などの植物性食品に含まれており、体内でビタミンAに転換されます。カロテンには、α、βなど4つの種類がありますが、野菜に含まれるカロテンのほとんどがβ-カロテンで、他のものに比べて約2倍のビタミンAとしての効力を持っています。また、β-カロテンには、抗酸化作用があることが知られています。
(単位:μg)
含有量 (可食部100g中) | 常用量 (1食あたりの量) | ||||||
レチノール当量 | レチノール | β-カロテン | レチノール当量 | レチノール | β-カロテン | ||
にんじん(生) | 760 | 0 | 7,700 | 20g(煮物1食) | 152 | 0 | 1,540 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
モロヘイヤ(生) | 840 | 0 | 10,000 | 60g(おひたし1食) | 504 | 0 | 6,000 |
西洋かぼちゃ(生) | 330 | 0 | 3,900 | 80g(煮物1食) | 264 | 0 | 3,120 |
うなぎ(蒲焼) | 1,500 | 1,500 | 0 | 80g(1/2尾) | 1,200 | 1,200 | 0 |
あなご(蒸) | 890 | 890 | 0 | 40g(1尾) | 356 | 356 | 0 |
銀だら(生) | 1,100 | 1,100 | 0 | 70g(1切れ) | 770 | 770 | 0 |
鶏レバー(生) | 14,000 | 14,000 | 0 | 40g(1個) | 5,600 | 5,600 | 0 |
ほたるいか(生) | 1,500 | 1,500 | 0 | 30g(煮物1食) | 450 | 450 | 0 |
※含有量は五訂増補日本食品標準成分表による。常用量は含有量をもとに試算。常用量は含有量に示した状態(「生」、「乾」など)での量。
※レチノール当量(μg)=レチノール(μg)+1/12β-カロテン当量。
爪がもろくなってきた
目が乾く…
肌がかさついている?
髪が傷んできた…
Chapter 33
体内では、不飽和脂肪酸を構成要素とする細胞膜の表面に存在し、活性酸素が脂肪を酸化させて細胞膜を傷つけるのを防ぎます。その結果、体内の脂肪の酸化を防ぎ、"体のサビ"とも言われている過酸化脂質の増加を抑えます(抗酸化作用)。また、末梢血管を拡張し、血液循環をよくする働きもあります。さらに、脳下垂体と副腎の働きを正常に保つことでホルモンの分泌を整え、生殖機能を正常に維持します。
ビタミンEが不足すると、血行が悪くなり、冷えや肩こり・しもやけなどの症状がおこりやすくなります。皮膚の色やつやが悪くなり、シミなどもできやすくなります。
また、ホルモンバランスの乱れによって月経不順をおこしやすくなります。さらには、活性酸素による過酸化脂質の増加による影響から、動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中なども心配されます。
ちなみに、ビタミンEは自然界に8種類あり、天然のビタミンEには、2つのグループがあります。それは、「トコフェロール」というグループと、「トコトリエノール」というグループです。
「トコフェロール」と「トコトリエノール」のグループはそれぞれ、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)とδ(デルタ)体があり、天然には少なくとも8種類のビタミンEが存在します。ビタミンEの生物活性(効力)はそれぞれ異なりますが、「トコフェロール」が最も強いので、一般的にはビタミンEというと「トコフェロール」を指します。
【ビタミンEを含む主な食品と常用量(1食あたりの量)】
(単位:mg)
含有量 (可食部100g中) | 常用量 (目安量) | ||
ひまわり油 | 38.7 | 13g(大さじ1) | 5.0 |
ソフトマーガリン | 15.1 | 13g(大さじ1) | 2.0 |
マヨネーズ | 14.7 | 12g(大さじ1) | 1.8 |
さつまいも(生) | 1.6 | 200g(1本) | 3.2 |
銀だら(生) | 3.0 | 70g(1切れ) | 2.1 |
西洋かぼちゃ(生) | 4.9 | 80g(煮物1食) | 3.9 |
アーモンド(フライ、味付) | 29.4 | 30g(1皿) | 8.8 |
※含有量は五訂増補日本食品標準成分表による。
※常用量は含有量をもとに試算。常用量は含有量に示した状態(「生」、「乾」など)での量。
冷えにより、①基礎代謝が落ちて太りやすくなる②肩こり、目まい、不眠などを感じる③気力が落ちてくる④アレルギー体質になりやすくなる、等の不調が起きます。 ですから冷え対策として①夜、果物・生野菜、冷たいものを控える②温野菜中心の食事を心がける③ゆっくり入浴。これらの対策で、体を冷やさずに健康美人を目指しましょう!
Chapter 32
活性酸素を除去し、肌のトラブルを防ぐためには、毎日ビタミンを摂りましょう。 皮膚の健康に欠かせないビタミンには以下のようなものがあります。いずれも、不足すると皮膚・粘膜のトラブルの原因になります。
活性酸素の酸化力の強さが皮膚にダメージを与えることは前述しましたが、わかりやすい酸化の例としては、スライスしたリンゴを空気中に放置しておくと、スライスした断面が酸素に触れて褐色に変化する現象。それと同様のことが、肌にも起きているのです。このような活性酸素を消去するためには、抗酸化作用を持つビタミンC・Eを積極的に摂ることです。
いずれの栄養素も食事から摂るのがいちばん良いのですが、難しい場合にはビタミン剤などを用いて手軽に補給することができます。いずれにしても毎日続けることが大切です。そもそも、生きて酸素を消費している限り活性酸素は発生し続けますので、シミ予防のためには、抗酸化物質を常にしっかりと摂り続けることが必要です。
また、若いときは、活性酸素を除去する酸素を充分つくることができるのですが、40歳を超える頃からその能力が衰えてきますので、やはり抗酸化物質をしっかりと摂り続ける必要があります。
抗酸化物質を摂るポイントは、まず、活性酸素の量を上回るぐらい、たくさんの量を常に摂り続けることです。これは、1分子でも活性酸素の量が抗酸化物質の量を上回ると、活性酸素は除去できないからです。
さらにもう一つのポイントは、多種類の抗酸化物質を摂るということです。これは、活性酸素には大きく分けて4種類ありますから、それぞれの活性酸素に応じた抗酸化物質を摂らないと、活性酸素は除去しきれません。
ビタミンCの主な働きは、コラーゲン(生体内の総たんぱく質の3割を占め、皮膚にハリをもたせ血管の壁を丈夫にする成分)の生成に関わっています。また、メラニンの生成を抑えたり、活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があるので、美肌をつくる上でたいへん重要なビタミンです。免疫力を高め、病原菌に対する抵抗力を高めたり、鉄の吸収を助け、貧血を予防します。抗ストレス作用のある副腎皮質ホルモンの合成を促進するので、女性にとっては非常に大切な成分です。
ビタミンCが不足すると、皮膚や粘膜、血管等、細胞間の結合が緩み、歯ぐきから出血しやすくなる・切り傷の治りが悪くなる・皮膚のハリがなくなる・骨や歯が弱くなるなどの症状が出やすくなります。また、免疫力が落ち、かぜなどにかかりやすくなります。
【ビタミンCを含む主な食品と常用量(1食あたりの量)】
(単位:mg)
含有量 (可食部100g中) | 常用量 (目安量) | ||
赤ピーマン(生) | 170 | 60g(1個) | 102 |
なばな(生) | 130 | 80g(和え物1食) | 104 |
かぶ葉(生) | 82 | 70g(1/3束) | 57 |
アセロラ果汁入り飲料(果汁10%) | 120 | 200g(1缶) | 240 |
いちご(生) | 62 | 80g(5個) | 50 |
ネーブル(生) | 60 | 130g(1個) | 78 |
グレープフルーツ(生) | 36 | 200g(1個) | 72 |
玉露(浸出液) | 19 | 150g(1杯) | 29 |
※含有量は五訂増補日本食品標準成分表による。常用量は含有量をもとに試算。
※常用量は含有量に示した状態(「生」、「乾」など)での量。
Chapter 31
「活性酸素」は健康とシミの最大の敵
皮膚の健康を保つためには、ビタミンA、B群、C、Eなどが有効です。これらの中には、直接皮膚の健康に役立つだけでなく、紫外線による「活性酸素」の発生を抑える働き(抗酸化)を持つものもあります。
活性酸素とは、酸素の一種なのですが、電子の量が不安定で他の物質と反応しやすく、体内で増えすぎると、体を酸化、つまり「サビ」させてしまうのです。また、ガン細胞を発生させる要因でもあるのです。
紫外線に当たると、私たちの体内では活性酸素が大量発生します。活性酸素は、メラノサイト(色素細胞)を酸化させてしまうため、その防御策として、皮膚はメラニン色素を発生させます。その結果、大量発生したメラニンがターンオーバーによってうまく排出されなかった場合、シミができてしまいます。
歳をとってターンオーバーがうまくいかなければなおのこと、メラニン色素が代謝されずにシミができやすくなるという、ダブルパンチが起きてきます。シミやくすみだけではなく、しわやたるみ、ニキビなども活性酸素が原因となってできてしまうものです。活性酸素は、皮膚のハリを保つコラーゲンやエラスチンを酸化させ、破壊してしまいます。弾力を失った皮膚は、地盤沈下を起こして、しわ、たるみが発生してしまうのです。
つまり、紫外線はシミ、くすみをつくる引き金ではありますが、直接の原因は、紫外線によって活性酸素が発生してしまうことにあります。その結果、メラニン色素が排出されず沈着してしまうと、シミ・くすみ等がつくられてしまうのです。
実は、紫外線のほかにも、活性酸素を発生させるものは、喫煙、大気汚染、食品添加物、各種科学物質など、いろいろあります。そのなかでも、紫外線よりもシミをつくるもっとも大きな原因とは一体何でしょうか?
それは「ストレス」です。意外に思われるかもしれませんが、ストレスがつくりだす活性酸素の量たるや、たいへんなものです。そして、ストレスを感じやすい人は興奮しやすく、脈拍が上がりやすいといいます。脈が120ぐらいになってしまうと、ストレスに弱いということになるのだそうです。キレやすい人というのもこのタイプだといわれています。ストレスに過敏ということは、それだけ活性酸素も発生するということであり、その結果シミもできやすい、ということです。さらに最近では、紫外線などによる活性酸素の影響により、肌の老化が進むことも知られるようになってきました。
そこで、次の項では、活性酸素を除去してくれる成分を含む食べ物についてご紹介しましょう。
スキンケアをしているのにニキビが次々できてしまう・・・と困ってませんか?それはストレスが原因かも。まずはストレスをストレスと感じないように心がける努力をしてみてはいかがでしょうか。
また、成人型ニキビは体の内側からの浄化を意識しましょう。ちなみに日本人は、和食中心で動物性脂肪を避け、根菜・温野菜を多めに摂っています。
Chapter 30
美肌は健康の羅針盤です
肌がすこやかに育むためには、栄養や酸素が必要です。
新鮮な栄養と酸素は毛細血管によって運ばれて、二酸化炭素や老廃物は回収されています。そのため、血行不良になると、酸素や栄養が肌のすみずみに充分に行き届かなくなるうえ、老廃物がたまってしまうため、肌がくすんだり、乾燥したりするのです。
そのほか、老廃物を含むリンパ液はリンパ管から吸収されることで、常にリフレッシュされています。日ごろ、マッサージや運動が大事といわれる理由はそこにあります。現代人は、喫煙や睡眠不足、ストレスなどに囲まれ、血行が悪くなりがち。だからこそ、意識的に血流を促進するケアや生活習慣を身につけることが必要といえます。肌に息吹を与える、いわば命のパイプラインである毛細血管の力を維持することが、美肌へとつながっていくのです。
喫煙や睡眠不足は美肌の大敵です
毛細血管を通して肌のすみずみまで栄養が運ばれるのですが、そもそも、運ばれてくる栄養が不足していたり、偏ったものであれば、すこやかな肌は維持できません。ですから無理なダイエットで栄養が偏ることも、吹き出物や肌あれの原因になります。食事により、肌に必要な栄養を適正量でバランスよくとることが大切です。
本当のスキンケアは、「生活習慣全体を見直すこと」なのです。
そもそも、シミの原因となるメラニン色素は、日常生活の中で私たちの体が受けるさまざまな害から身を守るために生成されるものです。ですからメラニンが生成されること自体は、悪いことではありません。むしろ体の防御策であり、実は、私たちの体内に不必要なものなどないのです。
しかしその後、生成されたメラニン色素がスムーズに排出されるような生活習慣を実践していれば、色素沈着することはないのですが、残念ながら排出できなかったメラニン色素は、肌に沈着してしまい、シミとなって残ってしまうのです。
ですから逆に考えれば、発生したメラニン色素は、自分次第で、つまり自分の日々のケアや習慣で消すことが可能だということです。
それでも残ってしまったシミについて、ハイドロキノン等の医療処方で除去することもできます。しかしその前に、自分の力でシミを防ぐことができるということです。
水分調整をしてくれる「アルブミン」は、タンパク質から吸収されます。タンパク質が不足すると、血液中の「アルブミン」が減少し、細胞間に溜まった水分を血管に吸収させる機能が弱くなってしまうのです。
したがって、たんぱく質不足ではむくみやすくなるので気をつけましょう。
Chapter 29
モニター:テレビレポーター佐藤さんの場合
(26歳※記載のコメントはご本人の感想です)
主にスポーツ番組などで活躍するテレビレポーターの佐藤さんは、取材やロケなどで紫外線に当たることも多く、趣味でトライアスロンやサーフィン、フリンゴなどのビーチポーツをやっていたり、実家の農作業を手伝ったりというたいへんアクティブな女性。ゆえに顔や肩などのシミやくすみ・乾燥に悩んでいたところ、「SHQ-1 3%配合:エコブライトクリームエッセンス」を45日間使用していただきました。
使用前の佐藤さんコメント
目のまわりや頬骨まわりのシミが年々増えてきて、しかも濃くなってきている気がして困っています。
紫外線の当たり過ぎだと思うのですが、くすみや乾燥も気になりますし、そのせいか最近はハリもなくて・・・。
仕事のこともあるので、レーザー治療やピーリングなどではなく、安全な方法で何とかしたい! と思っていました。
2週間使用後の佐藤さんコメント
「SHQ-1」使用中。伸びが良いので少しの量でも広範囲に塗れます。変化が出るのが楽しみです! 肌の手触りが変わった気もするし、化粧ノリが良いです。シミがすこし薄くなってきた感じがします!
6週間使用後の佐藤さんコメント
あんなに目立っていたシミが、ほとんど見えなくなりました!頬骨のまわりだけじゃなく肩のシミもかなりなくなりましたよ。
しかも、写真でもわかると思いますが、すごくハリが出てきて化粧のノリも相変わらず良いですし、乾燥も気にならなくなりました。本当に有難うございます。引き続き使わせていただきます!
※コメントはあくまでもご本人の
感想です。
※肖像権保護により転写・転載を
禁じます。
Chapter 28
美肌を取り戻し、シミを消すには?
紫外線を浴びて肌が黒くなってしまったり、シミができてしまったりする原因はおわかりいただけましたでしょうか。
また、シミができる原因は、実は紫外線だけではなく、
・女性ホルモンの乱れ
……肝斑(かんぱん)と呼ばれる、頬などにできるシミで、左右対称にできるのが特徴です。更年期や妊娠中、ピル服用中にできやすくなります。疲れたり寝不足が続いたりすると、色が濃くなるのが特徴です。日々チェックしましょう。
「肝斑」と呼ばれるシミ
・科学物質によるアレルギー
……主に化粧品等のアレルゲンによってできるシミもあります。色素沈着型化粧品皮膚炎(別名:顔面黒皮症)といいます。
その他、ニキビ跡の色素沈着によってできるシミもあります。しかし、だいたいにおいて、ある日突然シミができるわけではなく、実は子供のころから浴びていた紫外線の積み重ねによってできているので、若い頃の日焼けにはくれぐれも要注意です。
なお、「そばかす」はシミとは違い、遺伝的な要因が大きいものです。 子供の頃のそばかすは、通常、年齢を重ねるにしたがって目立たなくなりますが、紫外線を浴びすぎたり、間違ったスキンケアをしていると濃くなってしまいます。
では、日焼けで黒くなった肌や、できてしまったシミは、一生もとに戻らないのでしょうか。
「白い肌に戻りたい!」「知らぬ間にできてしまったシミを消したい!」そんな女性たちの声に応えるのが、美肌スキンケアです。
近代の皮膚科学を取り入れた成分のドクターズコスメや、アンチエイジング化粧品も開発され、手軽に購入することもできるようになりました。
ニキビ後やシミ・シワ・くすみなどの肌のコンディションを診断してくれる皮膚科医院などの医療機関、エステサロンも多くなり、そこでも「ビタミンC」・「ハイドロキノン」 ・「TPNa&APPS」・「ヒアルロン酸」等、アンチエイジングのための成分を配合した軟膏や化粧品を処方してくれます。
したがって、シミ・ニキビ対策と肌のハリ・潤い効果をねらった「ハイドロキノン」と「トレチノイン」や「レチノール(ビタミンA)」を併用した処方も手軽になりました。
しかし、効果が高い成分配合の化粧品の使用には注意も必要です。
例えば、「トレチノイン(オールトランスレチノイン酸)」とは、「ビタミンA (レチノール)」の誘導体で、生理活性は「ビタミンA」の約50-100倍です。「ビタミンA」類の体内での生理活性の本体そのものです。この「トレチノイン(レチノイン酸)」は、人体の血液中にごく微量流れているものですので、抗原抗体反応やアレルギー反応を起こすことはありません。そのため欧米では、シワ・ニキビの治療医薬品として認可されておりますが、妊娠前後の方は使用を控える必要があります。
また、「ハイドロキノン」は天然にも存在する成分で、なおかつ効果も高いのですが、皮膚へのストレスや刺激が強いため、敏感肌の方は赤くただれてしまったり、肌の弱い方は接触性皮膚炎を起こしたりもしますので、人によって処方は控えるべき成分です。
日本では薬事法の規制緩和以降、敏感肌の方でも処方できる「低刺激のハイドロキノン」も開発されていますが、個人差はありますのでパッチテストは必要です。
とにかく日本の皮膚科学の発達は著しく、化粧品も世界的に安全性が高く安心できると思います。しかし、肌の体質や個人差はありますので、専門家に必ず相談して自分に合った施術方法や化粧品を、楽しみながら探求することが美肌を手に入れる近道でしょう。
ビタミンに使われる単位は、各ビタミンに応じて変わってくるのです。現在、ビタミンの量をあらわす単位として、mg(ミリグラム)、μg(マイクログラム)、IU(アイユー)の3つが使われています。
IUとは「International Unit」の略で、国際単位です。ビタミン・ホルモン・酵素などの生理的効力を、国際的に統一して示す時に用いる単位です。2.5μg =100IU。
にんじんなどのように、最初はカロチンという物質として存在し、体内に入ってからビタミンAに変わる場合が多いため、量として計ることが難しいので、量ではなく効力で単位を表しています。
ビタミンAは脂溶性で、食べ過ぎると体にたまってしまいます。ビタミンBやCは、摂りすぎても体から不要な分は出て行くもので、グラムで表しています。一方、ビタミンE、K、Dも脂溶性ですので、同様に「IU」を使います。
「肌へのストレスがある」、「刺激が強い」という問題点を改善した、新しい「ハイドロキノン」が、以前ご紹介した「新しい美肌化粧品開発のためのプロジェクト」で誕生しました。
敏感肌の人でも安心してシミ対策に処方できる、新しい美肌原料SHQ-1「安定型徐放性ハイドロキノン」は、低刺激でなおかつ効能も、従来の「ハイドロキノン」より高い臨床データが出ています。その結果、多くの医療分野やエステサロンに導入されています。
実際に処方していただいている先生からは、「SHQ-1」に変えてから刺激が強いというクレームは一切なくなった、というお声も多く頂いております。また、経済産業省プロジェクトで誕生した美肌成分ですので、多くのお悩みの方にご愛用いただけるように、化粧品メーカーや薬品会社の方であれば安全に配合できるノウハウの提供や、流通システムを構築していますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
(「SHQ-1」とは、Stability Hydroquinone または Stabilization Hydroquinoneの略語です。すなわち「S」は「Stability(Stabilization)」=「安定性」の「S」、「HQ」は「ハイドロキノン」を意味しています。
また、製造過程において「廃棄物を出さない」という方針で、地球環境に優しい製造法を考案し、特許を申請している新しい試みの「ハイドロキノン」配合の製品です。
Chapter 27
★正しいサンスクリーン製品の選び方
紫外線をカットする能力は、「SPF」と「PA」という表示でわかります。 「SPF(サンプロテクションファクター)」は、UV-B波を防ぐ指標で、素肌でいる時の何倍防げるかを示します。数値が高いほど効果も高くなります。 「PA」はUV-A波を防ぐ効果のレベルを示します。+の数が多いほど、効果が高くなります。
しかし、行楽地などでは水や汗で流れ落ちてしまうことがあるので、数値だけに頼らず、適度な数値のもの(SPF23くらい)を、こまめに塗り直すほうが効果的です。
また、サンスクリーンには紫外線散乱剤あるいは紫外線吸収剤が使われています。紫外線吸収剤は、個人差によりかぶれる人もいますので、使用前に手の甲などにつけて試すとよいでしょう。
Chapter 26
日焼け・紫外線予防法
日本女性は江戸時代からすでに、外出時には日傘を持ち、紫外線をカットして白い肌を保つよう対策をしていたようです。
前述しましたように、日本では古来から白い肌は美人の条件でしたので、外出の際には「日に焼けたくない!」と、女性たちは日傘をさして外出していたのでしょう。 紫外線は晴れの日だけでなく、曇りの日も、雨の日も降り注いでいます! そして、強度の差はありますが、夏だけでなく一年中、降り注いでいるものです。
ですから、美肌を目指すなら、天気や季節、地域を問わず、一年中、日焼け止めを塗ることが重要。しかも紫外線が特に強力な春から夏にかけては、こまめに塗り直すとよいでしょう。
日本女性は江戸時代からすでに、
外出時には日傘を持ち、紫外線対策を
していました。
また、日焼け止め化粧品にプラスして、外出時は必ず、帽子やサンバイザーをかぶる、日傘をさす、そして下地やファンデーションなども、紫外線防止効果のあるものを選ぶよう気を使うことで、しっかり紫外線対策を。
また、日差しの強い日などは、顔だけでなく、うなじ、胸元、肩などを無防備に露出していると、うっかり日焼けをして痛い思いをします。長袖の衣服、スカーフ、つばの広い帽子などで紫外線をカットしましょう。また、色の薄いものより、濃い色のほうが紫外線をカットする効果が高いことがわかっています。最近では、繊維そのものに紫外線カット機能が備わっているものもあります。
Chapter 25
こわい皮膚ガンとは?
過度にサンタンを繰り返していると、しわが増えたり、シミになって残ってしまったりします。しかし、皮膚への影響はそれだけではありません。紫外線を浴び続けると、皮膚細胞のDNAそのものを傷つけてしまい、突然変異が起こりやすくなります。その結果、ガン細胞へと転じていくリスクが高まります。特に若い時期(10~20歳代)に浴びた紫外線が、後々の皮膚ガンのリスクを増加するというデータもあります。
若い頃の日焼けは、30代以降にそのツケがまわってきてしまう、ということです。
★皮膚ガン予防のポイント
日常注意したいこと
日光は私たちにとって、なくてはならないものです。しかし、浴びすぎると皮膚の老化を早め、シワの原因になります。
また、サンバーンを繰り返すとシミ(日光斑)がおこり、これが長い年月を経て皮膚ガンになる可能性もあります。
アメリカやヨーロッパでは、紫外線と皮膚ガンの関係を深刻に受け止め、次のような予防キャンペーンを行なっています。
日本人の場合「白色人種ほど気にすることはない」というのが、これまでの常識でした。しかし、最近では皮膚ガンにかかる人が倍増しているので、対策は必至です。
数十年後に皮膚ガンに悩まされないための、具体的な注意点を挙げてみましょう。
アルコールを飲んだあとや睡眠不足の時は日焼けをしないこと
例えばゴルフの前夜、酒を飲んで大騒ぎをして、翌日ゴルフ場でひどい日焼けをおこしたといって皮膚科へ駆け込む患者さんは多いのです。これは、アルコールが血管を拡張させるため、紫外線に過敏になるためです。
体調が悪いと紫外線の影響を受けやすく、ふだんより強く日焼けをすることがあります
自分の皮膚の強さを認識すること
紫外線に対して敏感かどうか、家族にそのような人がいる場合は気をつけましょう。
あぶらっこい食べ物や、甘い物を摂りすぎないようにすること
血糖値が上がると皮膚は刺激に対して敏感になり、紫外線の影響を強く受けます。
汗をかいたらよくふきとること
塩分は日焼けのもとです。こまめにふきましょう。また、プールや海水に5分間つかると、紫外線の感受性が高まってきます。
日差しの強くなる5月以降は日中の紫外線を避けること
午前10時から午後2時の間の外出には、つばの広い帽子や日傘を忘れないようにしましょう。
真夏の午前11時から午後1時までの外出は避けること
この時間帯は紫外線が強く、量も多いので、外出だけでなく、戸外での運動や日光浴は避けましょう。
長時間、日光にあたる時は化粧をふだんより厚めにすること
油性のファンデーションは日光を遮断します。
サンスクリーン剤をこまめに使用すること
女性だけでなく男性も、スポーツの前に使用してほしいです。
日焼けの前に日光過敏症をおこす薬は避けること
例えば、心臓病の薬、血圧を下げる薬、水虫の薬、精神安定剤などは、紫外線の感受性を高めます。
ビタミンB2、Cを摂ること
予防とアフターケアのために、摂ることをおすすめします。
★皮膚ガン早期発見のポイント
Chapter 24
日焼けとは?
一度に大量の紫外線を浴びると日焼けを起こします。日焼け後すぐに皮膚がヒリヒリしたり赤くなったりすることを「サンバーン」といいます。ひどいときには、水ぶくれを起こしたり、熱が出ることも。つまり火傷のような状態です。
サンバーンがおさまると、メラニン色素が増加して肌を黒くします。これが「サンタン」です。サンタンは紫外線への防御反応で、これ以上紫外線が皮膚に入り、ダメージを与えることを防ごうとする"ブラインド"のようなもの。ですから「小麦色の肌」は、決して健康のシンボルではありません。
Chapter 23
なぜ、シミはできるのか?
表皮の図を見てください。表皮の基底層に「メラノサイト」というものが存在します。「メラノサイト」とは、表皮のいちばん奥にあり、皮膚の色を決定する大きな要因とされる「メラニン」を生成する細胞です。そして、紫外線があたると、その害から皮膚を守るため、「メラニン」の生成が促進されるのです。
「メラノサイト」は枝状に伸びた突起を通じて、周囲の「ケラチノサイト」に、「メラニン」を供給する細胞です。「メラニン」は、「メラノサイト」内にできる「メラノソーム」と呼ばれる小さい顆粒の中で作られています。つまり、紫外線があたると、「メラニン」の合成がどんどん行われ、肌を守ります。
そして、その後のスキンケアや生活習慣によっては、皮膚の細胞のターンオーバーが上手くいかなかったり、スムーズにメラニン色素が排出されなかった場合、メラニン色素が肌に沈着したままになってしまうことがあります。その結果、肌が黒くなったり、シミができてしまうというわけです。
Chapter 22
とても美肌に大切な新陳代謝(ターンオーバー)とは?
体の細胞は、神経細胞をのぞき、一定のサイクルで新しい細胞に生まれ変わっています。皮膚の細胞も同じで、約28日周期で生まれ変わります。これがターンオーバーです。
ターンオーバーは、いちばん下の基底層から始まります。細胞は13日に1度、2個に細胞分裂します。1個はそのまま基底細胞としてとどまりますが、もう1個は、すぐ上の有棘(ゆうきょく)層、顆粒層へと押し上げられていきます。ここまでで約14日間かかります。いちばん上の角質層に達した細胞は、核のない「角化」の状態になっています。そして、さらに上へ上へと押し上げられて、約14日後には、いちばん外側から垢となってはがれ落ちます。
ターンオーバーは周期が早くても遅くても良くなく、サイクルの乱れによって肌の様々なトラブルを引き起こします。例えば紫外線は、周期を早めてしまい、メラニンの沈着を促がしますし、また年齢を重ねると周期が長くなり、シミ等の原因になります。
★ターンオーバーで美肌をつくろう
前述したように、日に焼けて肌が黒くなった状態は「紫外線のダメージから自分を守るために細胞がつくるメラニンという"ブラインド"」。紫外線が降り注ぐあいだ、メラニンの"ブラインド"は着々とつくられ、次々に角質層へと渡されていきます。
本来、"ブラインド"は必要な時だけ使うもの。ですから、日差しが弱まれば、メラニンの生産も止まり、すでにあるメラニンを含んだ表皮細胞は、ターンオーバーとともにはがれ落ちて、本来の肌色に戻るはずなのですが、「メラニンをつくれ」という情報伝達や、メラニンをつくる反応にエラーが起きて、生産過剰になることがあります。
つまり、部分的に"ブラインド"が閉じなくなるようなもの。それがシミです。このメラニンの生産エラーを防ぎ、今あるメラニンをできるだけ早く肌の外に出すのが、美肌ケアなのです。
Chapter 21
天然クリームで美肌を助けてくれる
皮脂膜は、毛孔にある皮脂腺から分泌される皮脂と汗が混じり合った「天然のクリーム」で、角質層のバリアー機能を助けています。ですから、毛のない手のひらや、足の裏には皮脂腺がないため、手が荒れたり、かかとがガサガサになりやすいのです。
皮脂の量は、ホルモンに大きく影響されますので、思春期から20歳にかけてがピーク。ニキビができやすいのもそのためです。一方、子供やお年寄りは、皮脂量が少ないので乾燥しがちになります。
Chapter 20
バリアーとなって美肌を守ってくれる
角質層は、表皮細胞が角化して死んだ細胞が15~20層に重なったものです。ほぼ2週間で「垢」としてはがれ落ちます。このサイクルがうまくいかないと美肌を維持することはできません。
角質層は、ラップ一枚ほどの厚さで体のいちばん外側の「殻」となり、細菌やウイルス、アレルギーを起こすアレルゲンなど外界の敵から身を守るバリアーとなります。また、体内の水分を調節する働きを持っています。この角質層に含まれている水分量で、皮膚のなめらかさ、かさつきが決まります。
2Chapter 19
表皮・真皮・皮下組織とは
★表皮とは
厚さはほんの0.1~0.3mm程度。表皮細胞(ケラチノサイト)、メラニンを作る色素細胞(メラノサイト)、アレルギーに関係するランゲルハンス細胞の3つの細胞がぎっしり詰まっています。
★真皮とは
厚さは約2~3mm程度で、表皮の約10倍の厚みがあります。コラーゲン(鉄骨のように組織の形を保つ線維)と、エラスチン(ゴムのように弾性を与える線維)とでできています。その隙間を、水分をたっぷり含んだヒアルロン酸などが埋めて、肌の張りや弾力を与えています。
★皮下組織とは
皮下脂肪などを含む部分で、体を守るクッションや体温を維持する役目を果たしています。
皮膚は、前述したように外側から表皮、真皮、皮下組織の3つに分けられます。普通のスキンケアで効果が得られるのは、表皮からせいぜい真皮までのとても浅い部分だけです。しかも大部分は角質層レベルだけです。
表皮では、新しい細胞が、古い細胞を表面に押し上げるようにして、常に新陳代謝(ターンオーバー)を繰り返しています。
Chapter 18
美肌の大敵、「紫外線」とは何か?
紫外線は、光の波長の長さによってUV-A、UV-B、UV-Cの3つがあります。「UV」とは「ウルトラ・バイオレット・レイ」の略語で、紫外線のこと。
UV-Aは、コラーゲン繊維構造にダメージを引き起こし、肌の弾力低下や、
シミ・シワ・くすみの原因となるものです。
また、皮膚が赤くなり、ヒリヒリと痛みを起こすのはUV-Bです。
そして、UV-Cは、今はまだ地表に届いていませんが、オゾン層の破壊によって今後、地表に届く可能性がある紫外線で、生態系に悪影響を与えるといわれています。
つまり、私達が美肌を守るために防がなければならない紫外線は、
UV-AとUV-Bです。
・UV-A……真皮の奥深くに入り込んでたんぱく質を変化させ、シワやたるみなど肌の老化を進めます。ガラスを通すため、室内にも入ってきます。
・UV-B……表皮の浅いところに作用します。
メリット
燦々と降りそそぐ太陽は健康のシンボルであり、海や山のスポーツ、レジャーに私たちを誘います。まことに素晴らしく、うれしいことです。
紫外線のほどほどの照射は、皮膚や全身の抵抗力を増し、血液の循環を良くしたり、骨の発育に大切なビタミンDの合成や蓄積に有用です。また、紫外線は皮膚に炎症反応を起こすリンパ球の増殖をおさえるはたらきがあるため、アトピー性皮膚炎の治療にも用いられています。
デメリット
一方、紫外線が皮膚に良くないといわれるのはなぜでしょうか? 日光浴の習慣をもつ白色人種が、皮膚ガンの多発に悩まされているのは紫外線が犯人です。長時間、紫外線にあたると、免疫力が低下することも明らかにされています。
まさに「過ぎたるはおよばざるがごとし」です。紫外線を過剰に浴びると、皮膚が傷つき、ガン化する可能性もあるのです。
Chapter 17
「SHQ-1」でシミのない美肌に
皮膚科医が取り扱うほど、肌の色素沈着を取り除く効果が高いハイドロキノンですが、酸化しやすい上に、肌への刺激が強く、取り扱いが困難な成分でした。
これらの問題点を改善すべく開発されたのが「低刺激徐放性ハイドロキノンSHQ-1」です。
★毎日の洗顔は「ハチミツ&フラーレン石鹸」で潤いを保とう
ノーベル賞受賞の美肌成分「フラーレン」や注目成分をタップリ配合した自然化粧石鹸は肌に優しい泡がしっかりと汚れを落としてくれ、洗浄力がよく、洗いあがりのつっぱり感がなくしっとりとした感触を味わえる贅沢な石鹸です。
● 注目の成分・フラーレン・天然コラーゲン・ハチミツ・リピジュア
Chapter 16
諦めていたシミを狙い打ち
ここで、経済産業省と大学や医療機関の先生方と共同で行われた美肌成分開発プロジェクトのお話をしたいと思います。
そのプロジェクトで研究開発した成分が「ハイドロキノン」でした。ではなぜ、数ある美肌成分の中で「ハイドロキノン」が選ばれたかについてご説明しましょう。
もともと「ハイドロキノン」という原料は、かなり昔からあるものでした。そしてその後もどんどん新しい美肌効果のある成分は研究開発されてきたのですが、「ハイドロキノン」の学会発表や検証データにおいて、「ハイドロキノン」以上に効果のある原料成分はなく、医療分野にも最も多く導入されている成分だったからです。
日本では薬事法上、化粧品への配合はもちろんできませんし、医師の管理下でしか扱えないものでした。世界的に「ハイドロキノン」はシミには最も効果的な成分として医療分野で長く扱われています。また、欧州や米国では「薬品」であり、2%を超えるものはドクター(米国FDA規制(注1))の管理下でしか取り扱うことができません。
「美肌効果のある化粧品」を製造する際、「ハイドロキノン」の分子構造を参考に、原料や成分を研究開発するというような、特別な位置づけにある有効成分でした。
例えば、日本で最大手化粧品メーカーの資生堂では、すでに古くからこの成分に注目し、1982年から研究開発を始め、「アルブチン」という美肌成分を配合して1990年に美肌化粧品が初めて誕生しました。その後「m-トラネキサム酸」や「4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)」等の成分を使った新しい美肌化粧品が誕生しました。
この「ハイドロキノン」が2001年の薬事法改正以後、「化粧品」に配合できる成分となったことにより、再び注目を集めたのです。そのような経緯で、「ハイドロキノン」を使用した「新しい美肌化粧品を開発するためのプロジェクト」が、経済産業省コンソーシアム事業に選考され、動き出しました。
それは、国・大学・医療機関の先生方による「産学官」の連携による、研究開発プロジェクトでした。そして誕生した美肌化粧品が「SHQ-1(安定型徐放性(注2)ハイドロキノン)」です。
その新しい「ハイドロキノン」は、従来の問題点であった"強い刺激"や"不安定な構造"が改善され、さらに、効果的な肌への浸透力が検証されたものを実現することができたのです。
※注1「FDA(Food and Drug Administration)」
日本語でいえば「アメリカ食品医薬品局」です。
消費者の生活や安全のため食品、医薬品、化粧品、さらに医療機器、動物薬等の許可や、違反品の取締りなどを、行政が専門的に行うというアメリカの政府機関です。日本では「厚生労働省」が行っています。
※注2「徐放性」
徐々に少しずつ持続的に、肌に浸透するという医学用語。
Chapter 15
なぜ、日本製の化粧品は優れているのか?
化粧品市場の分析とスキンケアの動向を調査してみると、「美肌スキンケア」使用者の肌の悩みは「シミ」が71.2%という結果でした。続いて「毛穴の開き」64.1%、「毛穴の汚れ」53.8%、「くすみ」51.0%。
(※↑弊社主催のセミナー参加者、ユーザーへのアンケートデータによる)
この30年間での皮膚科学の進歩は凄まじいものでした。シワやシミ・くすみに対する、アンチエイジング効果のある成分配合の化粧品がたくさん開発されました。それを効果的に肌に届けるためにとても重要なものが、プロダクトコンセプト、すなわち基剤(原料・仕様)・容器・デザインパッケージです。
化粧品の基剤(原料・仕様)とは、①クリーム状②ジェル状③ローション状(乳液状)と、それぞれタイプがあります。また容器は、①チューブタイプ②ポンプタイプ③ジャータイプに分かれます。
特に、基剤によって有効成分の肌への効果が変ります。先ほどの「ハイドロキノン」を使用した化粧品開発プロジェクトで製造した化粧品「SHQ-1」の場合は、ユーザーのご要望に応じて製造します。例えば、皮膚科などの医療機関では、クリーム状、または軟膏になる時もあります。エステサロンでは、ジェルやローション・乳液が多いです。
これは、肌の質感と効能のバランスを考えてのことです。効果としては、肌の上に長く留まっているほうが有効成分は効果的に働きます。そのため、軟膏のようにベタつき、伸びが悪く落ちにくいものでの有効成分は効果的に肌にとどけることが出来ます。
①軟膏②クリーム③ジェル④ローションという効果効能の順になります。しかし質感や伸びは、化粧品ではとても大切な要素になります。それによって、専門家や技術者のプロのワザがいきてきます。近年の皮膚科学の進化により、化粧品はとてもデリケートですから、容器はイメージデザインだけではなく、実用性を考え「空気に触れないようにするには」「指の微生物・細菌等が繁殖しないようにするには」「使いやすい容量・仕様」等の細部まで、使いやすさと品質保持を考えて研究開発されています。
有効成分の保存期間が良い順位では、①チューブタイプ②ポンプタイプ③ジャータイプとなります。ジャータイプでは、スパチュラ(へら)等を使用していただくようにして、指の油分や微生物を防止できるよう考慮しています。
日本の化粧品が世界的にトップレベルである最大の理由はここにあります。
① 有効成分の研究開発力
② 基剤の選定などの配合技術
③ 容器・パッケージデザイン
このクオリティの高さが、化粧品を選ぶ楽しさにも繋がっています。
日本ではそのような化粧品を日常のスキンケアで使い、エステサロンや医療機関・美容形成・皮膚科・大学病院などでも、美容相談や施術が行われています。そこに日本人の真珠のような白い肌の秘密があります。
Chapter 14
原料や成分の効果・効能について
ここで、原料や成分の効果・効能について説明しましょう。
例えば医療分野にて、病気や症状を抑えたり治したりすることを「効果・効能」といいます。最近は美容分野でも、アンチエイジング・ダイエット・美容形成等、以前は医療分野とはっきり異なっていたものが、近年はドクターズコスメ等の登場もあり、美容と医療・医学のカテゴリーが複雑化してきています。そのため「薬事法」の見解が難しくなっています。
またネットワーク販売(ねずみ講やマルチ販売を含む)の誇大広告や、いかがわしい詐欺まがいの販売方法への規制もあり、効果・効能に関してのプロモーション(雑誌広告・チラシ・TVCM・TV通販他)手法に対して厳しくなってきています。
その結果、消費者にとって、区分や効能自体がわかりにくいものになってしまっています。
・薬品とは
まず「薬品」には①ドクター(病院や調剤薬局等)の処方箋が必要な薬と、②ドラッグストアーで購入できる薬があります。
また薬は、効果・効能をプロモーションで伝えることができます。①と②の違いは、有効成分や有効原料の「配合量」です(例えば「ガスター10」や「ガスター20」等の成分表示を見ればおわかりでしょう)。
・医薬部外品とは
次に「医薬部外品」ですが、これは世界的にあるものではなく、日本特有の製品です。化粧品会社が主に扱っています。
「医薬部外品」とは、各種試験をクリアした有効成分を国に申請し、国家機関である厚生労働省が認めた成分(美肌成分は一桁です)が配合された製品のことをいいます。
ただ、薬事法により、効果・効能が出る配合量以下しか配合することができません。
医薬部外品(美肌化粧品)では、効果・効能は「日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ」と明記されますので、できたシミ治療のためではなく、予防としてのシミ対策としての製品です。
医薬部外品は、化粧品と違って全成分を表示する義務はありません。
ですから例えば、自然派化粧品や無添加化粧品と謳っていても、化学物質をまったく使わずに製造するのは難しいですから、2001年に定められた「全成分表示義務」に合わせて、「医薬部外品」が市場に多く出回ったのはそのためです。化粧品メーカーがブランドイメージを重視した結果です。
また、近年のアンチエイジングブームでも急増しました。しかし、2006年頃からは社会的な責任を重視するメーカーは、医薬部外品でも全成分表示を自主的に行うようになりました。法的な強制はないので、現状は個々のメーカーの責任とされています。
・化粧品とは
「化粧品」は、平成13年の全成分表示の義務に伴う規制緩和により、有効成分を効果的に配合できるようになりました。
そこで、臨床データに基づいて研究開発された、効果効能が高い製品が市場に多く出ています。したがって現状は、効果効能という部分では「医薬部外品」と「化粧品」の逆転現象が起こっています。
Chapter 13
日々の紫外線カットが大切!
美肌化粧品と日焼け止め化粧品(UVカット化粧品)についてお話しましょう。
せっかく化粧品で美肌ケアをするなら、紫外線対策も必ずすることです。究極的な美肌対策は、何といっても紫外線を浴びないことです。
現在の日本の薬事法で美肌化粧品に明記できる表現は、
「日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ」
ということだけです。
日焼け止め化粧品は「紫外線による日焼けを防ぐ」という効能効果です
美肌化粧品は「日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ」という効能効果です。
日焼けによって肌の色が黒くなるのは、メラニンの働きによるものです。
美肌の天敵とされるメラニンですが、実は、紫外線の害から皮膚を守るために生成されるものなのです。
紫外線を浴びると、メラニンが活性化し、肌を黒くすることによって紫外線が皮膚の奥に入っていくことを防いでくれます。ですから、メラニンは皮膚にとって、なくてはならない存在なのです。白人はメラニンの合成能力が低いので紫外線が原因の皮膚ガンになりやすい体質なのです。
「美肌ケア」用の化粧品に入っている美肌成分とは、実はこのメラニンの合成能力を抑える成分が配合されています。つまり、紫外線に対する皮膚の抵抗力を弱めてしまうということです。
例えば、皮膚科で処方されている「ハイドロキノン」という化粧品成分があります。
これは、メラニンの合成能力を抑える効果が強力です。ですからシミができた人や、できやすい人に、医療機関で治療用に使用されています。ただし治療中は、必ずUV用ファンデーションなど日焼け止めを併用して、紫外線をカットするよう指導しています。
すなわち、美肌成分の効果が高ければ高いほど、紫外線の影響をまともに受けてしまいますから、紫外線からお肌を守るための日焼け止めは、とても大切なのです。
したがって、ここで明白に理解していただきたいことは、美肌成分配合の化粧品は一般的に、シミを作りにくくするために「メラニンの合成能力を抑える」ためものです。現在できてしまっているシミに対するものではなく、新たにできるシミを防ぐもの、と考えて下さい。
最近では、臨床的効果が確認された美肌成分が多くなり、また、配合濃度も以前と較べてかなり高濃度のものが多くあります。
したがって、よく効くといわれている美肌化粧品を使用する時には、それまで以上に紫外線対策が重要になってきます。
それをふまえ、以下、「美肌効果のある成分」についてご紹介します。
成分名 | 特色 | |
---|---|---|
1 | アルブチン | コケモモなどの植物にも含まれている。 |
2 | エラグ酸 | イチゴから発見された成分で、ポリフェノールの 一種。 |
3 | ルシノール | モミの木に含まれる成分がもとになった美肌成分。 |
4 | ビタミンC 誘導体 |
不安定なビタミンCを安定化させて、肌が吸収 しやすいかたちになったビタミンC。 強力な抗酸化作用がある。 |
5 | プラセンタ エキス |
動物の胎盤から抽出され、新陳代謝や血行を活発にするなど、さまざまな働きを持つ。 |
6 | カモミラET | カモミールの葉を原料とする成分。 |
7 | m-トラネキ サム酸 |
アミノ酸の一種。 |
8 | t-AMCHA | 大豆や卵黄から抽出される成分。 |
9 | リノール酸S | 紅花油などから抽出される成分。 |
10 | ハイドロキノン | イチゴ類、麦芽、コーヒー、紅茶、海洋生物種などにも含まれている成分。 |
11 | エナジーシグナルAMP | アミノ酸の一種であるアデノシン-リン酸を 肌に吸収されやすいかたちにした成分。 |
12 | グラブリジン | 甘草(かんぞう)という生薬から抽出される成分。 |
13 | マグノリグナン | 生薬として使われてきた白モクレンの樹皮 「厚朴(こうぼく)」から開発された成分。 |
美肌有効成分として、各メーカーが美肌成分として配合し、商品化している成分です。
前出の「薬事法」では、①薬品②医薬部外品③化粧品という商品カテゴリーがあり、その分類は、成分の効果・効能、配合量によるものです。
Chapter 12
これぞ日本流、化粧品の製造・開発レベルの高さ
化粧品は単体の成分での効果効能ではなく、多くの成分とのバランスにより、効能や安全性がまったく異なります。日本の製品は、世界基準でもトップレベルをクリアした上で、さらに臨床データや学会での意見交換を経て、製品開発を慎重にすすめています。
すなわち、日本で製造されている化粧品は世界的に見ても、たいへん安全な製品と言うことができます。
あなたが過去に、肌荒れを起こした化粧品は海外で製造されていましたか? それとも日本製化粧品でしたか?
現在は日本国内でも、化粧品の規制緩和により多くの外国製がありますので、日本では配合しない成分が多量に入っていることもあります。
また、日本製化粧品であっても、肌荒れを経験した方もいらっしゃると思います。
その原因としては、日々のスキンケアにおいてこすりすぎ等によって、肌に目に見えないくらいの微小な損傷があり、そこに化粧品成分が過敏に反応する場合が多いようです。あるいは、忙しい方は疲労で肌の免疫反応が過敏になってしまい、かぶれや炎症で肌が荒れてしまう場合もあるようです。
そんなトラブルを防ぐためには、皮脂膜を補うための化粧水・乳液、保湿クリームは、パッチテストをして、必ず体質にあったものを選んでください。
近年は、花粉症のように従来は人体にアレルギー反応を起こさない成分に対しての、過剰反応による症状が増えているように見受けられます。現代人の進化(退化?)の一例でしょう。ストレスや携帯電話などの電磁波により、心や体、そして肌が、常に疲れている日本人が多いようです。
あなたの肌は、日々の体調により変化しています。
そのため化粧品を選ぶ上で、もっとも大切なことは「悪い」という判断基準や理由をしっかりと確認することです。それにより幅が広がり、化粧品を選ぶことが楽しくなります。
まずは、あやふやな常識を「正しい知識」に変えるだけで、美肌に変わってくるでしょう。
化粧品の効果的な使い方として、ワンポイントをご紹介しましょう。
化粧品売り場の美容部員スタッフや、エステティシャンへの教育マニュアルでは、「お客様の顔に触れる前に、手のひらを揉んで温める」というものがあります。
実は、直接人の顔や体に触れる仕事は、手のひらが温かい人が向いています。単に温かい手で触れられた方が気持ちいいから、というだけではなくて、体温で化粧品が少し温まることにより、有効成分の粒子がなめらかになるのです。そして、肌への浸透が高くなるのです。
ですから、入浴直後の手のひらが温まっているうちのスキンケアは、毛細血管や毛穴も開いた状態ですので、より効果的なのです。または、塗った部分を温かい手のひらで包み込み、押さえるだけでも効果的です。
東洋医学ではよく知られていることですが、自分の手のひらに意識を集中するだけでも、手のひらの皮膚温は上がります。ぜひ試してみてください。
Chapter 11
成分表示を見てみよう
美肌を目指すためのアイテムを選ぶ時、あなたは何を基準に選んでいますか? 美肌効果をねらうアイテムには、メラニンの過剰生成を防ぎ、また、発生してしまったメラニンをできるだけ速やかに排出させるのに有効な成分が配合されています。
まずは、あなたが使っている化粧品のパッケージやボトルに書かれてある「成分表示」を見てみましょう。
日本には「薬事法」という法律があり、2001年の改正で、化粧品はその全成分を表示しなければならないことになっています。
そしてこの成分表示は、配合されている成分の多い順に書かれています。ですから、最初の方に書かれている成分ほどたくさん入っており、後ろの方に書かれてあるものは配合量が少ない、ということです。
現在では、化粧品に関しても添加物を気にする人がとても多くなりました。なるべく肌に負担のない、安全な化粧品を選びたいという意識が高まっています。ですから例えば、「"界面活性剤"は肌に悪いもの」という間違った認識をもっていませんか?
正しくは「界面活性剤は肌に良いものもあるし、肌に悪いものもある」です。 例えば「陰イオン系ラウレス(ラウリル)硫酸Na(ナトリウム)」という界面活性剤は、肌に負担がかかる成分ですので要注意です。
しかし化粧品で活用されているほとんどの界面活性剤は、低配合であれば肌への負担はなくなります。濃度だけで影響力は大きく変わるのです。実は界面活性剤は、品質劣化を防いだり、有効成分の浸透力を高めたり、効能を保持するための重要な役割をしています。
他にもよくいわれる常識としては、人口香料、着色料、アルコール(エタノール)が含まれている製品は、肌に負担がかかる、ということはご存知の方も多いことでしょう。
成分表示で、これらの成分が始めのほうに書かれてある化粧品は、敏感肌の方は要注意、ということになります。
しかし、薬事法で化粧品成分は全て「日本化粧品成分表示名称事典」および「化粧品の成分表示名称リスト」の成分だけが配合を許可されています。その成分は、日本化粧品工業連合会が厚労省やFDAの見解に基づき審議して認可された成分です。すなわち、化粧品には体に安全な成分しか配合されません。
Chapter 09
肌の生まれ変わりを助け、透明感のある肌に
ピーリングとは、有効成分で美容効果をねらうというものではなく、肌の老廃物を除去することで自然治癒力を高め、美容効果をねらう化粧品です。
従来、エステサロン等で行われていた「ケミカルピーリング」は、肌に薬剤を塗り、肌の表面のいちばん薄い皮膚をはがすことによって、シミ・くすみを除去する、美肌効果をねらう、ということが行われていましたが、日本人は角質層が薄いため、炎症や腫れなどのトラブルが多発していました。
しかし現在では、日本人の肌に合わせてphを調節した、肌にやさしいピーリングケア製品が多数開発されています。
ただし、肝心なことはピーリング後のアフターケア。むりやり肌のターンオーバー(皮膚の新陳代謝によって、通常28日周期で肌の細胞は生まれ変わっています)を早めることになるため、幼い皮膚がむき出しになるわけです。ですからピーリング後は、肌の保湿と保護をしっかり行うことが大切です。
ちなみに現在、「ケミカルピーリング」は医療行為のため、エステサロンでは禁止されています。
20Chapter 08
ここぞという時のスペシャルケア
パックとは、美容液同様、改善したい肌の悩みによって、さまざまな効果を持つものがあります。15~20分間ほど、一時的に皮膜を作り外気から肌を守りつつ、集中的に肌の保湿を行うものです。そして、有効成分を効果的に肌に浸透させ、新陳代謝を促し、潤いを与えます。
パックには、シートタイプ、クリーム状のものなどいろいろなタイプがありますが、リラックスしたい時や、一日中野外で過ごした日のアフターケアとして使うことをおすすめします。
特に冬の乾燥した外気によって乾燥しがちな肌へのケア、夏は紫外線によってダメージを受けた肌へのケア、毛穴の開きや黒ずみが気になる時のケア……などなど、さまざまな悩みに応じたパックを選び、すさんだ肌状態をすみやかに改善しましょう。
入浴時にラップで暖め、①クレンジング剤をティッシュに含ませて5分間ほどカバー。②洗顔③オイルをつけ、ラップで10分間なじませる④オイルを洗い流す。
これを週1回行なうことで、気になる毛穴はキレイになりますよ。
Chapter 07
特に気になる部分の集中ケア
美容液は、かならずしも必需品というわけではありませんが、季節によっては「乾燥がヒドイ!」とか、「気になるシミを何とかできないの?」、「もっと白い肌になりたい!」というそれぞれの悩みに応じた美容液があります。
特に、スキンケア用品はたくさんありますが、最も成分が凝縮されているのはやはり、美容液です。美容液は、他のスキンケアアイテムと比べて高価なものが多いですが、だからといって量をケチらず、規定の量をきちんと使いましょう。そして継続して使うことで、効果が得られるのです。
1回分の規定の量を手の甲に出してから
塗ると使用量がわかりやすくおすすめ
です。
Chapter 06
失われたバリア機能を補おう
洗顔後は、化粧水だけでなく、乳液か保湿クリームを塗って、洗顔で落とした汚れとともに失われた皮脂膜を補う必要があります。洗顔後、しばらくは水分が残っていますが、ほおっておくと、だんだん肌がつっぱるように感じたことはありませんか。それは、汚れとともに皮脂膜という「天然のクリーム」も洗い流してしまったため、角質層の水分が蒸発してしまうからです。
したがって、水分の蒸発を防ぎ、肌の水分を保つため、乳液か保湿クリームを塗って肌の乾燥を防ぎましょう。
乳液や保湿クリームは矢印の方向に
手のひらやコットンでやさしく塗って
なじませます。
Chapter 05
肌の乾燥を防ごう
洗顔後の肌は、汚れとともに、肌のバリア機能を果たしてくれている「皮脂膜という天然のクリーム」まで洗い流してしまった状態になるため、たいへんデリケートです。そのままにしておくと、無防備な肌からは水分がどんどん蒸発し、乾燥してしまいます。ですから、肌が乾燥してしまわないうちに化粧水をつけ、水分を補給してあげることが大切です。
化粧水は、
①手のひらにとって、顔全体にのばし、
手のひらで軽く押すように沁み込ませる
②コットンに沁み込ませ、肌にのせて軽く押すように沁み込ませる
という2通りの使い方がありますが、どちらでも好きなやり方でかまいません。 コットンに化粧水を含ませた場合は、特に乾燥が気になる部分に10~15分間ほど貼り付けておくとより効果的です。
また、パッティングをする際は優しく! 軽くやりましょう。刺激により毛細血管が開き、角質層が傷ついて、うるおいが奪われることもあるからです。
水と化粧水の違いは何でしょう。水は、蒸発する際に肌の潤いも奪い、さらに乾燥させてしまいます。
化粧水は、保湿成分により肌に水分を蓄え、細菌を抑えます。また、肌環境(ph)を整えて肌を潤わせ、引き締めてくれます。ですから洗顔後には、化粧水を使用する必要があるのです。
Chapter 04
洗顔料はアルカリ性と酸性のものとがありますが
どちらを選べばいいの?
①洗い上がりにつっぱり感がないもの。
②スキンケア効果のため油分が多く含まれていないもの。
この①と②のバランスが大切です。
人の肌のphは弱酸性ですので、弱酸性洗顔料の方が肌にやさしいです。しかし洗浄力は弱アルカリ性の方があります。健康な肌を保つためには、油分をしっかり洗浄して化粧水・乳液(弱酸性)でスキンケア効果を高めましょう。また、スクラブル入りの洗顔料は、洗浄力は強いですが肌への負担も強く、肌に傷をつける場合があります。皮膚のうすい目の周りには使用しないようにしましょう。
ちなみに全てのシャンプーは弱酸性です。髪は肌よりph調整能力が弱いため、潤いを重視してつくられています。
日々の洗顔をしっかりすることにより、人間が本来持っている、肌を美しくしようとする自然治癒力、肌環境(ph)を整える能力は促進します。
唇は粘膜ですから、消化器官の一部であり、塩分の取りすぎで荒れることがあります。特に注意してほしいのはリップクリームの落とし忘れ。油分が酸化して荒れてしまいます。
また、唇を噛みすぎると色素沈着を起こし、ぼやけた唇に。 毎日のクレンジグ&保湿と、清潔なクリームケアが大切です。
Chapter 03
クレンジングにはどんな種類があるの?
クレンジグは石鹸や洗顔剤より洗浄力が強いものです。
オイルタイプ・クリームタイプ・シートタイプなどがありますが、オイルタイプはクリームタイプより洗浄力が強いです。
また、シートタイプは手軽ですが肌への刺激、負担は最も高いようです。
このほかに、ミルクタイプやジェルタイプなどもあります。
クレンジング剤の選び方は今後もブログ内でご紹介していきますので参考にしてみてください。
2015.05.13
その日の汚れはその日のうちに落とそう
たとえメイクをしていなくても、角質や皮脂、汗などが分泌され、毛穴にたまっていきます。さらに外界からのホコリ等の汚れもつき、メイクをすれば当然、クレンジングで落とすことが必要です。
毛穴がそれらでふさがれた状態のままにしておくと、ニキビや吹き出物の原因になります。一日の汚れはその日のうちに落とし、肌を清潔に保ちましょう。
クレンジングでメイクを落としたら、洗顔です。ポイントは、
①ゴシゴシとこすらないこと。
こすると肌を傷めてしまい、乾燥の原因となります。
こすらなくても、石鹸の泡やクレンジング剤で軽く円を描くように撫でるだけで充分です。
②石鹸はよく泡立てましょう。
泡立てる途中で少し水を足し、さらに手のひらの上で素早く泡立てることで、「泡」というより「クリーム状」のキメ細やかな状態になるまでよく泡立てます。
③手で顔をこするのではなく、あくまでも泡を肌の上で転がすように優しく洗ってあげましょう。
そしてしっかりとすすぐこと。
④最後に、タオルで濡れた肌を拭く時も、決してゴシゴシこすらず、軽く押し当てるようにして。摩擦で洗顔後のデリケートな肌を傷めないよう、注意してください。
体温より高いと毛穴が開き、汚れを落としやすくなり、血行がよくなります。
また、体温より低いと引き締め効果があります。しかし、体温は人によって違います。
さらに言えば日によって、時間によっても違うでしょう。
ですから答えは、その時「気持ちいい」と感じる水温が最も適しているということです。
Chapter 02
正しいスキンケアをしていますか?
古来から日本では、「色白は七難かくす」といわれるほど、肌が白いことは美人の条件とされています。そこでこのブログでは、なぜ日本女性の肌は真珠のように白く、美しく輝いているのか? という疑問にお答えします。
美しい肌を手に入れるためには、朝晩のスキンケアが最も大切。
まず、クレンジング、洗顔によってメイクや皮脂の汚れをしっかり落とし、清潔さを保つこと。そして、乾燥は美肌の大敵ですので、汚れを落としたら化粧水や乳液、美容液で肌の水分を保ち、保湿する。そんなお手入れを、日々しっかりと行っていますか。
それでも、もし肌のトラブルが起きてしまった時や、「もっと白い肌になりたい!」、「シミが気になる!」というあなた。諦めることはありません。もう一度、普段のスキンケアと生活習慣を見直してみましょう。
このブログでは、美肌をつくるためのスキンケアの基礎知識、白い肌を保つための紫外線カット方法、そしてさらに、美しい肌の背景には健康な身体、つまり、内臓が良好な状態であることが密接に関係していることをご紹介していきます。
ですから、スキンケアに加えて、美肌を保つための食事、睡眠といった生活習慣、新陳代謝を促すマッサージ、ホルモンバランスについて、気をつけるべきポイントを網羅していきます。
この「日本流美肌術」を実践すれば、あなたの肌は、シミ、シワ等のない、白く輝く真珠のような美肌になっていることでしょう。
Chapter 01
はじめに
第一印象は大切です。
様々な調査にて、第一印象は外見55%・声38%・言葉使い7%で決まるという結果が出ています。
私は海外に行くことが多く、その時に思うことがあります。
なぜ、人は綺麗な肌に憧れるのだろう。世界中・男女問わず多くの方が憧れています。
海外では、日本人の肌の美しさに憧れている人が多いです。男女問わずに。
ではなぜ、憧れの日本人がスキンケアについて迷ったり、悩んだりしているのでしょうか?
不思議だと思いませんか?
スキンケアの常識はこの20年間で大きく変っています。
医学・化学の進歩だけが理由ではありません。
ただ、この常識が癖ものでもあります。昔の美容法やスキンケアの常識が正しいと信じて疑わない方は多いと思います。その毎日の「間違ったスキンケア」が、10年後の肌を取り返しのつかないものにしてしまいます。
それは、情報社会である現在、皆さんが知っている常識ではないでしょうか。
なぜ、美肌難民になってしまうのか? おわかりですか?
単純に、脳はすぐに「間違った常識」に洗脳されてしまいます。
何に!? なぜ?
まずTV・新聞・雑誌・インターネット等の、様々なメディアにです。そして親・先生・上司・先輩・友達……等に洗脳されます。
理由は、人間の脳は、何千億年という進化の中で洗脳されてしまう仕組みになっているからです。
この事実は医学的にも哲学的にも、古くから知られている事実です。
中世ヨーロッパ(1093~1109)で「スコラ哲学の父」と呼ばれた神学者であり哲学者のアンセルムス先生は「賢者の死角(The Philosopher's Blind Spot)」と名づけていました。
また、脳機能学者の苫米地英人先生は『あなたは常識に洗脳されている』(大和書房刊)という書籍の中で「スコトーマ(盲目)の原理」として説明されています。
その仕組みは、ダーウィンの進化論や遺伝理論では、生まれた時のDNAに遺伝されている情報以外は、疑い・思考することにより進化してきました。
そして「WHY?・なぜ?」「HOW?・どうして?」を繰り返し、「情報」は「常識」として脳を形成してきました。
人間の脳は、常識以外のものを拒絶してしまいます。そして人は「常識」により、思考が制限されていきます。そして、常識に縛られると真実が見えなくなってしまうことがあります。
人は脳の指令により、自分に重要なもの以外は目の前にあっても見えなくなってしまうのです。
例えば、
「今日一日、赤いものを見つけて報告してください。」
と言われた瞬間に、あなたの目には突然、街中にある赤い様々なものが飛び込んでくるはずです。そして、いつもの風景や日常にある赤いものの多さに驚くでしょう。
このようにして人は、脳の指令により、自分に重要なもの以外は目の前にあっても見えなくなってしまいます。
しかし、情報社会の現代において人は「WHY?・なぜ?」「HOW?・どうして?」がなくなり、思考停止の状態に慣れてしまいました。
普段、テレビや新聞の情報を疑いながら観ることは稀ではないでしょうか。
先生や親の話を疑わない、質問をすることが面倒になり思考しない、正しいと思い込む、そういう生活に慣れていませんか?
これにより人は「情報」を疑うことなく、「間違った常識」であったとしても、信じて行動し続けてしまいます。
このブログを読んだあなたは、正しいスキンケアをあなたの常識として、美肌を手に入れてほしいと思います。
実は美肌を手に入れることは簡単です。
すでに美肌を手に入れた方々のノウハウがここに書かれています。
その全ての項目が貴方に必要というわけではありません。
貴方の肌にあったやり方を選んで、毎日、実践してみてください。
すると、あなたも知らないうちに、良い習慣が肌を生まれ変わらせます。
ただそれだけです。
いつでもこのブログを読んで、新しい情報に迷ったら確認する習慣を身につけて下さい。
ぜひ、パールのような美肌を、また甦らせてください。
洗脳を解き、常識を正しいものに!
今、あなたは自分の肌に自信がなく、コンプレックスをもっていませんか?
いつも誰かの肌の白さや輝きに、憧れを持ち続けているのではないでしょうか?
最近、何となく肌にハリがない、くすんでいると感じることはありませんか?
そんなコンプレックスをなくし、自分に自信をもてる肌を持つことは簡単です。
まずはその洗脳を解き、常識を打ち破ることから始めましょう。
例えば、洗顔の常識とは!?
20年間でガラリと変わったスキンケアの常識は、洗顔ですよね。昔は洗顔料でゴシゴシ毛穴の汚れを落としていました。しかし今は、有効成分タップリの泡で優しく撫でるように洗うのが正解です。理由はゴシゴシと洗うとシミとしわの原因になったり、毛穴が開いてしまうから、というのが今の洗顔の常識です。
お肌はPh(注:水素イオン指数。物質の酸性、アルカリ性の度合いを示す数値)でいう弱酸性ですが、洗顔料は、弱酸性とアルカリ性、どちらがいいのでしょうか?
また、どう違うのですか?
もちろんこのブログを読むあなたなら、ご存知でしょう(※ご心配なく。このブログでわかりやすく説明しています)。
皆さんの肌の細胞原子は、「自分自身で綺麗になる力」があります。
綺麗になる力、それは、素肌が本来持っている「7つの自然治癒力」です。
1) 肌本来のバランスを保つ力
2) キメを整える力
3) 滑らかさを保つ力
4) 肌本来の白さへと導く力
5) みずみずしさを保つ力
6) 健全なターンオーバーを促す力
7) 水分・油分のバランスを整える力
この7つの力を意識して正しいケアをすれば、憧れの美肌は簡単に手に入れることができます。美肌になるためには、今からはじめることです。
ちょっと「習慣」を変えるだけ。
ちょっと「見方」を変えるだけ。
それが美肌生活(シンプルライフ)。
大切なのは納得していただき、自分に合ったスキンケアや美容法を習慣にして続けていくことです。
このブログは、美肌をつくる"7つの習慣"を大きな考え方とし、その中で、具体的な習慣を提案していくスタイルをとりました。
あなたが探している肌の悩みの「答え」はきっとここにあります。
また、肌に大切な「顔の表情」は、脳から伝わる感情を表す感覚器の集合体です。喜怒哀楽により表情は形成されていきます。
もって生まれたDNAだけではなく、たどってきた軌跡・経歴・精神史など、それぞれの生き方により顔はつくられていくそうです。
いい顔・いい笑顔・いい表情は、日々の生活の中から生まれて育っていくものなのです。
心地よい生活。
自信を持った生活。
ストレスの少ない生活。
楽しい生活。
これらにより美と健康を手にしてきた人々は、幸福感に溢れて輝いています。
輝いて生きている人は、自分を愛し、大切にし、自分に価値を感じて生きています。人は本能として人を愛し、愛されるために生きたいと願います。良く働く人はスキルを磨き、交流により多くの喜びや愉しみを得て、そして与え、幸福感に満ちています。
時間的にも経済的にも負担をかけず、お肌に良い影響を与えることができるのみならず、人生がより豊かになる。人生が豊かになると、自分に自信がもてる。人間関係が良好になる。仕事が捗る。行動力がつき見解が広がる。
このブログを読んで、今までのご自分の生活、スキンケアについて悔やむことはあっても、諦める必要はありません。今からでもまだ間に合います。「もっと若い時に知っていれば……」と思うことがたくさんあると思います。しかし大丈夫です。人生は何歳になっても喜び・希望に満ち溢れていますから。
今から始めましょう。